イワス・原石山 見学 その1

滋賀県にある「住友大阪セメント・多賀鉱山」を地図で探したところ
別の場所に二ヶ所、同じ名称でありました。

前回は同町内の東南にある多賀鉱山に行ったのですが
それは私が行きたいと探していた方ではなかったのです。
以前写真を見た事があってどうしても行きたいと思っていた方の
「多賀鉱山」は掘った跡だけになっているらしいのです。

(行ってみたいなぁぁ。でも道がなんだか...よくわからんし)

多賀町役場で入手した白地図をみて、狭いし複雑だし
何度もその辺りで迷子になっている自分としては慎重に進めたい
この鉱山訪問だったのです。


そんなある日

同町内にある過疎地区を訪問しました。
初夏の土倉鉱山を見に行った帰りに立ち寄ったのです。

現地で二組のカップルと出会いました。
平均年齢60歳超えている方々だったのですけれど(笑)
なんと現在定住している方の居ないその過疎地の生まれだった方と
そのお知りあいの方が山菜取りに来ておられたのでした。
貴重なお話を一杯聞く事ができました♪

その方々とお話しているときに地元の産業についての話題で
突然「多賀鉱山」の話が出ました。

なんと!現役で鉱山で働いていた方だったのです。
「廃きんぐ」で紹介している某物件に勤務しておられた事もある方で
もう何というか、いきなり降って沸いた幸運続きに興奮して
我を忘れて当時の事を拝聴します。

「原石山に行きたいんか?閉山してから30年近くになるけど。」
「そーそーそこなんです!もーいきたくていきたくて!」 ← かなり興奮してバカ
「今から案内しよか?」
「えええっ。ほんまですかっ。」
「わしら暇にしとるからかまへん。」

突然、過疎地から「住友大阪セメント・多賀鉱山」北部地区原石山
(この名称が正しいのか分かりませんが)に行く事になりました!


多賀町内の国道沿いから原石山は見えています。
この山は登山をする方の中では『イワス』と呼ばれています。
写真中央の灰色になった岩肌の部分が原石山の採掘跡です。

ややこしいのでこの鉱山を「イワス・原石山」と呼ぶ事にします。
というのは原石山という言い方は現在同町内で稼動中のもう一方の
「住友大阪セメント・多賀鉱山」にもあるからです。
町内では殆ど原石山といえば現役の方を指すようです。


狭路を進んで現地にやってきました。
昔、通いなれた道という事で案内をしてくれた方は
四人乗りの軽自動車というのに軽快に進まれます。


鉱山の敷地への道に入りました。
奥様お二人はゆっくり後ろを、御主人二人は高齢とは思えない
かなりのスピードで歩いていかれます。

頑張ってついていかねば!


しばらく進むとこんな看板がありました。


割れたところを立て直します。
やはり現役の方と同じ名称が看板に記されています。

「ここは昔、野沢セメントだったんや」
「住友が買収する前ですか」
「昔は発破でやっとんたんやけど後でベンチカットに切り替えたから
両方の採石跡がみられるよ」
「ふへぇぇ!貴重ですねぇぇ♪」 ← まだ興奮が収まらないバカ


そして到着です!
ゲートが設置してありましたが何故か開いていました。
チェーンと南京錠が破られた様子もなくぶら下がっているので
そのまま中に進みます。