恵比寿鉱山見学 その3


草むらの中にオブジェのようにインクラインの一部が鎮座しています。


その横にもう一回り大きな機械です。
鋼索は見当たりません。

トタンの建物の方を見ると風雨に負けて錆びた部分が
半分めくれているのが目に止まりました。


空いた場所から中を覗きます。
妙に青い室内です。


丁度建物の東側が青のプラスチックのトタンだったのです。
それが色褪せ、朝日を透かして薄緑の光で建物の中を染めていました。


この建物が一段下になっているのでうつむいてきょろきょろします。
これは浮遊選鉱機に似ていますが攪拌する機械にも見えます。


建物の端にドキッとするものが在りました。テーブル比重選鉱機です。
一台だけでしたが、この溝のついた特殊な形はすぐにそれと判ります。
これが何十台も並んでいた神子畑選鉱場で一度目にしています。
神子畑にはテーブル型比重選鉱機もウィルフレー・テーブルと
ジェームス・テーブルが在りました。

この小さな建物は恵比寿鉱山の選鉱場なのです。
その規模が小さい事にまず驚きました。
この鉱山はタングステンの原料の重石を取っていました。
最盛期にはもっとたくさん並んでいたのかもしれません。