足尾銅山見学 その2


夜明けの中央道。走行中の撮影は危険ですがここまで車が居ないと
ついこういうこともしてしまいます。

夏休みとはいえ、時期は9月の末でした。紅葉には早く、夏の名残が残る
行楽地に人は少ないものです。しかも平日。予想された前橋市内の渋滞も
上手くすり抜けて車はどんどん北上します。

日光には以前来た事がありますがその時は雨のいろは坂を攻めることに
夢中で中禅寺湖の裏側の足尾には足を向けませんでした。
東北自動車道で宇都宮ICからまっすぐに日光に向かい、金精峠を越えて
国道120号で沼田に出ました。いろは坂からわずか20km。その時は道路
標識の中に足尾の文字を見て、ドキッとし、あぁ、足尾銅山だ。田中正造だ。
遠くまで来たんだなぁと思っただけでした。

前橋市から国道50号で桐生市方面に進み、県道を介して国道122号に
入ります。今回は足尾の為の旅です。足尾までの最短距離で進みます。


足尾町に入ってすぐ、国道から鉱山施設と山が見えました。
いきなりの眺望に思わず車を停めました。足元には渡良瀬川があります。
国道122号は渡良瀬川と平行して走っています。

鉱山施設が見えてすぐに大きな橋がありました。それを渡って橋脚の袂に
向けて看板どおりに進むと足尾町の観光案内看板があります。


大きな看板でした。ダムや鉱山の資料館、キャンプ場、公園などの事が記して
あります。でも私はこの看板があまり好きになれませんでした。
普段はこういう看板を見るだけでも楽しくてわくわくするのですが。


別の看板です。こちらは足尾町の治山事業を示した看板でした。
画像が悪いので解らないかもしれませんが、中央が本山です。
写真左中央に消えかかった赤い字で現在地が示されています。
そして右に向けて灰色で示されている区域が広がっています。
この範囲が緑を失った山なのです。

灰色の区域の中に「松木」の地名がありました。

この看板達の前に銅山資料館があります。
例によって誰も居ませんでした。というより私が到着した時間は午前10時
くらいだったと思いますが駐車場に車を入れてもお店の番をしていたらしい
おばあさんが一人居ただけで、人を見なかったのです。


資料館には監視カメラ一つ無く、ぽつんぽつんと資料写真がありました。
「写真撮っちゃいますよぉ」声を上げても誰も来ず、展示写真を
勝手に撮らせてもらいました。


写真のタイトルも曲がっています。勿体無い。
こんな歴史的に貴重な写真を展示するならもっと気を使って欲しいです。
これは足尾本山のシンボルである四本の煙突の解体時の写真です。

そして少し歩いて渡良瀬川に向かうとテーマパーク「銅山観光」があります。
入園料を払ってトロッコ列車に乗り込み、発車時間を待ちます。
待ち時間で歩いていったほうが早い距離なのですが(笑)
徐々にお客さんが集まり始めました。でも若い人は居ません。
おじさんおばさんたちが観光のついでに...といった風情です。
資料のファイルを片手にもくもくと地図を眺める私はよほど奇妙に
見えたのか珍しく誰からも話し掛けられませんでした。