仙台ぷらぷら その3


商店街のアーケードにはこんな垂れ幕が。
伊達政宗公大人気。


本日のお宿に到着しました。
かなり歩いていたのでまずは足を休めたい。


と、TVをつけたらいきなり東日本大震災時に決壊した
藤沼ダムの映像が流れてびっくりした!!


「地震で農業用のため池が決壊し死者→全国でも初めての被害」というテロップ。

あー…

たしかに“地震で”といわれるとそうなのかも…

土堰堤の決壊って
国内で一番有名なのはたぶん愛知県の入鹿池の入鹿切れ。
でもあれは大雨が原因の決壊。
京都の平和池も大雨で決壊だし。

逆に阪神大震災の時に決壊したけど人的被害を出さずに
完璧な対応をして災害を防いだ例がニテコ池だし。

地震で土堰堤が決壊して人的被害って確かに聞かない。


そして灌漑用にたくさん作られたため池は
減反等の影響、離農の増加で放置されているところが増えています。

結局これがため池を危険な状態にしてしまう原因になる。
大雨が降っても安全に余水吐から排水できればいいんですが
放置ため池で一番多いのが洪水吐の不整備。
草が茂ったり木が塞いだりして越流部に障害が発生していることが多いのです。

越流部に障害が発生すると水位がどんどん上がって
結果的に堤体越流してしまいます。
フィルダムはとにかく堤体越流させたらだめなんです。

南山城水害で京都府の井出町に壊滅的被害を出した
大正池と二ノ谷池というふたつのため池(土堰堤)の決壊は
流れ下った川が天井川であったことがさらに被害を拡大しました。
この二つのため池も余水吐の不整備が原因で決壊したのです。

でも管理する人の高齢化、農業の担い手不足など
問題が山積みのため池対策。


洪水による堤体越流で土堰堤が破壊されるという
メカニズムは昔から研究されていて色々データはそろっていますが
地震動で破壊される研究というのはそんなに進んでいないみたいです。

ということで今回、農研機構が行った実験の動画が紹介されていて
凄いなと見入ってしまいました。

土堰堤は築堤年代によって
センターコア(刃金土)が入っていたりいなかったりするし
適当に何度も盛られて高さが変わっていたり
堤防と同じくらい正体不明なものが多いから
とりあえず一番決壊リスクの高い均一フィルの実験だと思うけど。


なんかすごい実験のデータが紹介されていて
この論文読みたいから探す。


新しく築堤された藤沼ダムが映っていました。

この秋は台風シーズンを控えて地元のNHK奈良、HNK大阪でも
ため池についての特集記事が何度も放映されていました。

とくに24000個もため池を抱える兵庫県の対応事例で
水位を上げ過ぎないで運用できる
一定水位に達したら排水が始まる装置の導入など
決壊を防ぐ仕組み作りが紹介されていたので
全国的にNHK 、ため池についてのキャンペーンしていたんでしょうか。

それを言うとため池が多いということでは岡山や広島もなので
NHK岡山やNHK広島ではどうだったのかなーと気になったり。