川上村 高原地区の事 その2
ということであっという間にミッション達成したので
高原堰堤を探しに行こうと頭を切り替えます。
とりあえず取水堰堤の位置が分かっていないけど
川の近くに下りてみるかと「木地ヶ森」という場所に行くことにしました。
釣り堀があるようです。
高原地区の中心部からかなりの急坂をどんどん下って
木地ヶ森地区に到着しました。
大きな石碑には
「 木地の始祖 木地ヶ森 惟喬親王聖地 」
の文字です。
釣り堀と川遊びができてカフェもできていて
とてもおしゃれな空気漂う施設になっています。
『TocoTocoの森』というそうです。
名水を有料で汲むこともできるようです。
川はというと弧のすぐ下流にある砂防堰堤でせきとめられた土砂によって
傾斜が緩やかに川幅も広くなっている場所なので
自然石を積んで連続したプールのような作りになっていて
ここで釣りができるようでした。中々贅沢な造り。
下流にある砂防堰堤は中々の大きさで不透過型だろうということが分かります。
その水通にコルゲート管を設置してそれを抑え込むように盛り土をして
建機の通路が作られていました。
何と新規で小水力発電所を造る工事のようです。
これは楽しみ。
事業者は関西電力様ではなく
あちこちで小水力発電を手掛けている企業でした。
ここで写真を撮っている時に工事現場の方が声をかけてきてくださいました。
「何かご用ですか?」
「水力発電の堰堤を探しているんです」
「…伊勢湾台風より前の?」
「はい。大正元年に竣工して今は廃止になった
迫発電所というところに送水していた堰堤なんですが」
「伊勢湾台風でこの地区は大変なことになったから
その古い堰堤はわからないけど、このすぐ上流に
迫発電所に水を送ってた堰堤なら残ってますよ」
「大きいですか」
「いや、そんなに10m以上あるような堰堤ではないですね」
「行ってみたいです♪」
ということで道を教えて頂き、川沿いに上流に向かっててくてく歩いていきます。
あ、見つけた。
ここで、川を渡らないと近付けないことが判明。
靴を脱いで川を渡って…というと思い出すのは
鈴鹿のヤマビル大発生地帯でそれをして木の上から
蛭の雨が降ってきて手足に一杯食いつかれた事。
その時は煙草を吸っていたので煙草で一匹ずつお尻を焼いて
安全にはがすことに成功しましたが今はライターも持っていないわけで
降ってきたらまぁ、諦めるしかないかと靴を脱いで慎重に川を渡りました。
難なく渡り切りました。蛭の心配し過ぎ。
足をふいて靴をはいて堰堤に近づきます。
伊勢湾台風で高原地区は大変な被害が出ているわけで
集落内でいちばん人的被害の大きかったのは先ほど確認してきた
碑が立っているあたりなわけですが高原川の流域のあちこちで
土砂が押し寄せたり河道閉塞が発生していたとしても不思議はありません。
上流にもいくつか砂防堰堤や、簡易水道用の取水堰堤も設けられていました。
見下ろしたところです。
手前に取水口。なので流木を止められるしっかりした鉄骨のスクリーン。
堆積した土砂が水の流れに引っ張られるので
取水口側だけスリバチ状に水深が深くなっていました。
そしてお水はとても綺麗。
この堰堤は土木史に載っている高原堰堤ではなく
伊勢湾台風の後に作りなおされた迫発電所取水堰堤ですね。
◆
続いてやってきたのは大迫ダムに近い川上村の金剛寺です。
南朝の自天皇ゆかりのお寺で、境内の奥には自天親王神社があります。
南朝ファンの方にはここは聖地かもしれない。
こちらの御本尊が狂言・川上に登場するということでやってきました。
大滝ダム竣工10周年記念事業 で、川上村で
狂言「川上」が上演されることになりました。
ダムの竣工記念式典で
人間国宝が上演って…聞いたことない!!
この狂言「川上」はなんとこの川上村が舞台なのです。
しかも、他の狂言とは全然毛色の違うストーリーで
笑うというより、考えさせられる内容で
狂言としては異色の演目のような…。
そんなに狂言を見たことがあるわけではないので
偉そうには言えませんけど。
ということで川上村をうろついてからやってきましたのは
KAWAKAMI GATEWAY
川上村に初めてできたコンビニエンスストアです。
7:00-19:00で営業。
焼き立てパンがおススメですと同僚に言われていたので
パン目当てにやってきました。
でも地元の特産品コーナーもあります。
川上村といえばやっぱり柿の葉寿司♪
お買い求めしやすい二個入りの柿の葉寿司が
可愛らしく積んであってこれはとてもよい♪
ぜひ現地で見てほしいこの地図。
川上村柿の葉寿司の里探索マップ♪
大滝ダムがクレスト放流しているイラストになってますwww
こまるな〜www
それはこまるな〜www
大滝ダムのクレスト放流は試験湛水の時と
その3日後の2回しか無いんだよーん。
今年は大滝ダム竣工10周年。
白屋地区も美しく整備されたし
大滝ダムを中心に川上村を巡るツアーとかできないかと
色々妄想しています。
ということで
古地図からスタートしてフィールドワークもして
当初探していたものからどんどんずれていく
いつもの様子を書いたレポートでした。
ホントにいつもこんな感じです。
まっすぐ答えにたどり着かない。