湯西川ダム 見学 その1

2016/7/31 更新


栃木県にやってきました。
宇都宮駅の新幹線改札前にて
とりあえず栃木に来たからと購入したのはレモン牛乳。

今日はここで待ち合わせ。
お世話になっている方がご準備されていた
鬼怒川上流4ダム見学のお尻にくっつけて頂いたのです。

前日は月島でもんじゃ焼を食べ過ぎて少しお腹が重い。
そしておろしたてのブーツで靴ずれが出来かけていたために
鞄に入っていたサロンパスを応急的に使ったら割と調子が良い。
靴ずれ予防にもサロンパス効く。


待ち合わせ場所に向かう道中。雨が降りやまない。
はれるんにもお願いしているけど雨は強い。

◆ ◆

今回、突然やってきた栃木県、奥鬼怒。
平成27年9月関東・東北豪雨で大変な被害が出ました。


ずっと同じ場所にとどまった雨域。
鬼怒川の上に居座った雨域。

なぜ西も東も降っていないのにここだけに集中したんだと
信じられないほどにこの雨域は動きませんでした。


決壊した鬼怒川。
隣にある小貝川は昭和56年8月に高須地先で昭和61年8月に赤浜・豊田地先で決壊しています。
しかしまさか鬼怒川が決壊するなんて誰もが信じられなかったことでしょう。

この移動しない線状降水帯はあまりにも凶悪でした。
こんなものが流域の上に覆いかぶさって大量の降雨をもたらしたら
どんなに整備をしている川でも限界を超えてしまいます。


関東地方整備局 鬼怒川ダム統合管理事務所発表の鬼怒川上流4ダムの効果を示した資料

にも移動しない雨域についての説明があります。
累計雨量は600mmを超えました。

平成27年9月関東・東北豪雨については
ニュース映像や発表された資料で勉強してはいました。

しかしこの豪雨に果敢に立ち向かった鬼怒川上流4ダムのうち
湯西川ダムはまだ未訪でした。
2007年に奥鬼怒のダムめぐりをした時には竣工していなかったのです。

ということで今回は湯西川にお疲れ様でしたと伝えたいということで
図々しく、見学会に飛び入りさせて頂いたのです。


まず最初に見学したのは鬼怒川温泉街。
巨石ごろごろの鬼怒川本川。


衝撃的な映像にニュースを見ていても肝が冷えた
鬼怒川温泉プラザホテルの倒壊した露天風呂部分。


9月10日の朝、NHKで流れたニュース映像です。

撤去するにもこれは大変そう。
上に無事な建屋が残っているからそちらの安全を確保してからでないと
怖くて取り除けない。


温泉街からすぐ近くの東京電力様の鬼怒川発電所。
こちらも横の山の斜面が崩れて被害甚大。


五十里ダムに向かっておりますが道路はまだまだ工事中箇所多し。


五十里ダムに到着しました。
以前来た時は資料館にも入れなかったのでゲートをくぐれただけでも嬉しい。


管理所に展示してあった図面。

「む。増設されたコンジットゲートが描かれていませんね」
「国内最古級のコンジットゲートもPRポイントですが
せっかく手に入れたかっこいいコンジットゲートでパワーアップしていることも
ぜひともPRしてほしいです」
「シールでこの上に貼るだけで結構ですからぜひ増設分もPRしてください」

と、いきなりおまけで見学に参加させてもらった分際で
管理所の方におねだりするなど相変わらずの失礼をしておりました。


五十里ダムについて色々学ばせて頂いたのですが
知らなかったことがいっぱいありました。

これは江戸時代、天和3年( 1683年)に起きた日光大地震で
五十里ダムのある男鹿川に起きた大規模土砂崩れによる河道閉塞の絵図です。

完全に川を塞いでしまったために湖水が誕生したと説明にあります。

そして河道閉塞で一番怖いことが40年も経過した後に起きました。
享保8年(1723年)の豪雨により、この閉塞部が崩壊し鬼怒川に洪水をもたらしたのです。

天然ダム・河道閉塞はほんとにこれが一番怖い。