湯原ダム 防災操作 その1

2018/12/11 更新


今年の9月26日に岡山で開催されたwDN-Okayamaに行ってきました。

勉強になるお話をたくさんお聞きして
夜勤明けで寝ずに来ているのに眠くないのすごい。

プログラムの最後に「ダムと土木の話題」というタイトルで
ダム協会の中野様と岡山県土木部の小林様からお話をいただきました。


その中で、スライドに出てきたのがこちらの平成30年7月豪雨時の
湯原ダムの防災操作のハイドログラフでした。

湯原…やっぱり桁違いの包容力。
あの地獄のような3山洪水をここまで完ぺきに受け止めるか?
昨年のダムアワードで琉様が発表された玉川ダムの防災操作を彷彿とさせる
カットに惚れぼれします。


同じく岡山県の旭川ダムは綺麗に本則ですね。
流入から少し遅れて追いかける形で放流量を増加させ
ピークを読んでカット。
カットした後はわずかな時間を利用して後期放流。
これを全てのピークで実施です。


こちらは河本ダムです。
河本ダム地点では7月6日、一日中降雨が途切れず
大変な戦いを強いられました。
7月6日の23:00から異常洪水時防災操作(但し書き操作)に移行しています。

この平成30年7月豪雨で岡山県では
真備町の広大な区画が浸水した被害が
あまりにも衝撃的であり、ダムの活躍や仕事ぶりは
災害直後からもあまり出ていなかったので
しっかりハイドログラフを見られた事が勉強になりました。

◆ ◆

岡山県に注目して、平成30年7月豪雨の時に貯め込んだデータを見直してみます。


これは7月7日のNHKデータマップ・アメダスです。
もう西日本、全域が赤い。


7月5日14:00頃のCバンドレーダー画面です。
北九州から中国、近畿地方に雨雲が居座っています。


7月5日14:00頃の川の防災情報のtop画面です。
この時、川が危なくなりはじめていたのは近畿地方でした。

北海道は7月3日に石狩川で氾濫発生していましたが
5日の時点では水が引き始めていたと思われますので。

台風7号(T1807)が豊後水道を北上して抜けていき
遠く離れた北海道でまさかの氾濫。
びっくりしました。


7月5日15:00頃のNHKのニュース映像です。
滋賀、岡山、福岡と広範囲で30mm超の時間雨量が報じられました。


7月5日17:00頃の高解像度降水ナウキャストです。
相変わらず雨域が居座って動いていません。
30mm/h級の雨が2時間続くというだけでももう肝が冷えるのに
この豪雨ではそれが延々と続いていたのです。


7月5日18:00時点での天気図です。
北海道に豪雨をもたらした低気圧は海上に抜けましたが
西日本はまだ前線の下です。


7月5日18:50頃の川の防災情報のtop画面です。
14:00にはまだオレンジ色だった近畿地方が赤色になっています。
中国地方がオレンジ色になりました。


7月6日09:00頃の川の防災情報のtop画面です。
九州と近畿が真っ赤に。中国地方はオレンジのままですが
夜にとんでもない雨が降り、四国で氾濫が発生していました。


7月6日18:00時点の天気図です。
まだ居座り続ける前線。
こんなしぶといの平成7年の梅雨前線級だなと
腹が立つけどどうしようもない。


7月6日21:00時点のCバンドレーダー画面です。
北九州、広島、愛媛に強い雨が続いています。