吉田ダム 見学 その2


右岸の道から見ると左岸の山がこんな感じ。

この花崗岩の巨大な岩山には名前も付いています。
「吉田の猪鹿垣」というのだそうです。

表面の風化した部分が落ちてしまって芯に当たる巨塊が残っているんだとか。
詳しくは讃岐ジオサイト2 小豆島の石の文化のページでご覧ください。

工事の時によく崩れなかったなぁと
よくこの景観維持したままダム造ったなぁと
その技術力の方に目が行く。


右岸にある管理所にやってきました。
中に模型などもあったのですが管理所は閉まっていたのでガラス越しに眺める。


こんな状況ですので中々撮るのも困難


小豆島は温暖でのんびりした島というイメージがありますが
中央に寒霞渓がある急峻な島です。
大きな川がなく小さな川がほとんど。
そしてそれらの川の勾配も当然きついです。
北四国、瀬戸内海気候ですから少雨で水不足。

そして普段は水不足ですが特化として訪れる大雨では
一気に水が流れ下り少ない平地にどーっと水が押し寄せる事で
洪水の被害も少なからずありました。

吉田ダムの仕事は洪水調節と水道用水、河川維持流量の確保です。


堤体積は317000m3
堤高74.5mですからものすごく大きなダムというわけではないのですが
周囲の風景、急峻な谷と開けた下流側のビューのお陰でもっと大きく見えてしまうマジック。


吉田ダムはRCD工法で造られました。
省力化、省資源化、工期短縮。
どうやって工事が進むのかをイラストで説明したパネルもありました。


吉田ダムのある吉田川と南側にある森庄川の間には分水トンネルがあります。
洪水時には湖の分水トンネルを通って水が吉田ダム貯水池に送られるので
森庄川の洪水も吉田ダムで防ぐ働きがあります。


管理所前、天端横には広場があって
くるくる回る玉石の噴水もあります。


天端の親柱も立派です。
流石、石文化の盛んな土地柄。


説明板がありました。


吉田ダムはホントに海からすぐ近くなのです。
急峻な小豆島ですから。
周水域の端っこは寒霞渓にもかかっています。