鎧ダム見学 その1

2002/3/12 更新

ダムとは日本において、高さ15m以上の堰堤を持つ建造物とされています。
高さ15m未満の構造物をダムとは呼びません。

というわけで、日本で最初の砂防ダムとして名高い滋賀県の鎧ダムは
実は「鎧堰堤」というのが正式名称なのです。

でも地図でもちゃんと「鎧ダム」は載っています。滋賀県の南、湖南アルプス
といわれる大津市、田上(たなかみ)の山中にあるのです。
水を貯めないのにダムといわれる砂防ダム。人の手が入った山には良くある
ものです。ハイキングしている途中に見かけることも多いと思います。
砂防は文字通り「砂を防ぐ」ことです。

味気ない砂防ダムは幾らでも目にした事がありますが、「鎧ダム」は名前の
とおりの代物で建築物として綺麗だと耳にしたので行ってみることにしました。


琵琶湖の南の端の南郷洗堰(なんごうあらいぜき)はとても綺麗です。
しかしゆっくり止まって見た事はありません。ここの交差点では右折の
タイミングを計って計って、信号バトルにいつも必死だからです。
洗堰を東に向かって進み、県道29号まででたら湖南アルプスが見えて
きます。まばらな木々、岩盤が露出した山々です。高さは低いのに
高山のようだからと名づけられた「アルプス」の名称はやけくそのように
思えます。

地図には鎧ダムが書かれています。地図どおりに進むと、川沿いに
「有料駐車場」という看板が出ている場所がありました。


これは...かなり寂れています。本当に稼動しているのでしょうか?
恐る恐る中に車を進めます。人が居ました。パーキングとして開放して
いましたがヘラブナの釣堀でした。(鯉しか泳いでなかったような..)
500円でした。ここから鎧ダムまでは1.7kmくらいだということです。


ヘラブナ釣堀山荘の前の川も土砂で川床が上がっています。
大雨が降ったらこの道は一体どうなるんでしょう?


この河は天神川といいます。砂防ダムがそこかしこにたくさんあります。
これは「天神川堰堤」です。高さ10.5m、幅80.5m。


その巨大堰堤の高さで広い川原が出来ています。
ものすごい土砂の量です。田上の地は何でこんなにすごい土砂流出が
あるのかとびっくりします。その理由は背景にある禿山でした。