横江頭首工 見学 その1

2009/6/22 更新

毎年5月は水防月間として全国で大規模な水防訓練が行われます。

2009年5月、富山県の常願寺川・神通川で大規模な水防訓練がありました。

その見学に訪れた後に当日、現場でガイドを下さった方に
常願寺川の横に建てられた富山地区広域クリーンセンターの展望台に連れて行ってもらいました。


エレベーターで展望台に登ってきました。
玄関で記帳が必要ですが無料でどなたでも上がってこれます。

どうしてここに来たのかというとこのあたりが一番高い展望台なので
常願寺川の様子をよく見る事が出来るからというのが理由です。


展望台から南を見ると常願寺川の水の源、立山連峰が見えています。

標高3000m級の山々
そこからわずか56kmで海に到達する国内屈指の急勾配河川

この展望台からはそれがとてもよくわかります。


立山連邦から流れ出る水は北陸電力のダムで発電をし
一部は下流の北陸農政局の横江頭首工で取水された後、
各用水へ分水され田畑を潤し海に到達します。

この場所に到達するまでに水は何度も発電所の水圧鉄管を通り抜け
水車を回し川に戻りまた取水されて発電所に向かう事を繰り返し
エネルギーを生み出してきました。


広い広い川。
このクリーンセンター付近では川幅は200m近いです。
今は穏やかに流れているこの川は長年の砂防対策でようやく安定してきた姿です。

上流の立山カルデラ
崩壊地から流れ出す土石
それを食い止める砂防堰堤群

常願寺川を語る時に砂防を抜きには語れません。

繰り返される災禍
それを克服し
発電事業と灌漑事業が団結して作り上げたこの姿は見事というしかありません。


クリーンセンターのすぐ北側に北陸電力の雄山第二発電所が有ります。
このクリーンセンターの展望台ができるまではこの発電所のサージタンクが
このあたりでは一番高くて見晴らしの良い場所だったそうです。


水が入り始めた水田に浮かぶように防風林に囲まれた旧家がいくつも見られます。

常願寺川がつくりだした扇状地。
それは山の恵みを受けた肥沃な土地です。

この美しい水風景を造りだしている横江頭首工を見学に行くことにしました。