矢木沢ダム見学 その7


見上げると堤体のキャットウォークの中ほどに
ぷちっと黒いところがありました。


ズームしてみるとドアでした。
堤体のでかさが判っていただけるかと思います。


非常用洪水吐きがあのジャンプ台のみということであれば
常用洪水吐きは設置しなくて大丈夫なのか、そういう時は
この河川維持用のホロージェットバルブだけで対応できるのかと
気になりました。

「このダムはこの時期にしては凄くお水たっぷりですが
夏季の制限水位にしなくて良いんですか?」

「このダムは制限水位はありません。東電さんの発電の方で
そのくらいの水はすぐ吐けますので必要ないんですよ。
揚水発電もしていますから水が常にたっぷりあります。」

何と吃驚。夏季制限水位の指定の無いダムだったのでした。
だからこのレジャーシーズンにもあんなにたくさんお水を湛えていたのです。
多くの多目的ダムでは夏休み真っ盛りのこの時期に制限水位で
水面が下がっています。

こういう時期にしかダムに来ない家族連れなどは
『ダム湖って岸辺が剥き出しで余り綺麗じゃないな..』とか
『 湖にはやっぱりかなわないな..」とか
実際に見える風景がそういう訳ですから感じてしまうでしょう。

でもいつも琵琶湖の水を受け止めて年中お水満々の天ヶ瀬ダムや
こういう揚水の上部ダムを見たらきっと印象が変わると思います。


監査廊に戻ってすぐ職員の方がこの壁を示されました。
「これわかりますか?」
「あ、ここからこっちが堤体でこっちが後で付けたトンネルの壁なんですねっ」

雪のひどい日には監査廊から出るにも雪掻きをしなくてはならないくらい
積るのでトンネルで下の施設との間の通路を作ってあったのでした。
斜めに走っているコンクリートより左が堤体。右の部分が後付けです。


寒いと思ったら監査廊の気温はなんと9度。湿度95%。

「やっぱりアーチ式堤体は冷え込みが半端じゃないですね〜。」
「そうですか?」
「重力式に比べると監査廊の湿度の高さも気温も凄いです〜。」

コンクリートの壁の厚さが薄いだけあって本当に寒いんです。
これだけ冷える上に水の横ですからもう結露が凄くて
監査廊の中の側溝には水がたくさん流れていました。

映画『ホワイトアウト』の撮影はロックフィルダムの監査廊だったと
聞いています。ふふふ...。
だからあんなにドライな監査廊だったんだね..
ひとりでニタニタそんな事を考えながら職員の方の後をついていきます。