with Dam★Night in Kyoto その2


会場の看板(大)にはダム仲間の3A様と水力ドットコムのHisa様の
美しい夜ダム写真。
静寂の坂本ダム(実際は物凄い水音だったと思いますが)と
どこまでも絵画的な隅から隅まで隙なく撮られた高藪堰堤。
with Dam★Nightだから。


そして看板(小)にはダム仲間のひろ@様の今年撮ったばかりの
一庫ダム利水放流管クロス放流と桜写真。
これ素晴らしいですよね。
うん。
この写真見た人はきっと来年自分も撮りに行きたいって思うでしょう。
この時期にこの場所を公開されるのは初めての試みだったそうで
それを逃さずに見に行ったひろ@様素晴らしい。


で、机が用意されたのでふんふんふん♪と鼻を鳴らして
資料見ながらうきうきしていたら
中村先生から一言。

「間違っている」

一瞬にして蒼白。

なんと準備していたダムの各部名称の中に間違いが発見されたのです。
矢印が違うところをさしていると!!

大慌てて萩原様と一緒に修正作業。
ひぇぇぇ。
見つけていただいて良かったぁぁ。


という事で色々ありましたが定刻になりました。
オープニングは萩原様によるICOLDの紹介映像。
京都でこんな国際会議が開催されるんですよという事をお客さんに伝えます。


トークショー迄の間は地元京都の天ケ瀬ダム工事記録映像と
一昨年、実施された天ケ瀬ダムの30分だけのクレストゲート試験の映像上映。

続いてトークショーが始まりました。
萩原様による「ダムの魅力とは?」
最初にダムの型式説明とゲートの説明。
そして東西のかっこいいダム対決。

最近とみに思うのが
何で私、客席にいないんだろう
客席にいたらこんなに時計ばっかり見ていないで
わーー
きゃーーー
かっこええーーー
って純粋に楽しいのに
という事。
自分が前にいるので写真も撮れない。
なーんかさみしい。

それぞれがカッコいいと思う理由とともにダム写真を紹介するわけですが
中村先生からびしっと解説が入るのでお客さんも「ほほー」となってくださる。
やっぱり専門家の方の解説が入るとお客さんの顔も変わるし
情報が知識に変わる瞬間を見られるようで嬉しい。


続いての私の枠「ダムの仕事」では
実は天ケ瀬ダムの洪水調節をハイドログラフや地図で説明するスライドも盛り込んでいたんですが
事前に天ケ瀬ダムの工事記録映像が流れていたし重複するし
なによりハイドログラフはいきなり説明するにはかなりハードルが高いという事が分かっていたので
直前まで使うかどうか悩んでいたエピソードの方を採用することに。

で、会場の失笑を買った後、ダムと勘違いされるダムをいろいろ紹介し
最後に洪水調節を簡単に説明しましたら・・・

中村先生が本気モードに入ったーーーっ!!

私のつたない言葉足らずの説明ではお客さんに誤解を抱かせるという事で
更に詳しい洪水調節時のダムの仕事をきっちり説明してくださいました。
とりあえず後ろから拝む。


続いてのトークショーは
ダム工学会副会長の岡本様による「水力発電が日本を救う」

私はこの時、アホの生徒役です。
岡本様が先生です。

しかしこの時、同時に駅ビル内で開催されていた
高校のブラスバンドの演奏が佳境に入っていて今までないほどの
凄い音圧で3階大階段から音楽が押し寄せてきて
マイク持ちながら音圧に押しつぶされそうになってました。

でもお客さん、聞きづらい環境にも関わらず
すごい数になっていまして、追加で出して貰った椅子も埋まっているし立ち見でぎゅうぎゅう。
通路の後ろを歩く人の姿も見えないし写真パネルも高いところしか見えないくらい。

ニュースでこんな大切なことなんで流してくれないんだろう
水力発電ってこういう仕組みで電気つくるんだ
揚水発電ってこういうものなんだ

お客さんの真剣な眼差し
モニターを食い入るように見つめる姿に
日本の電力事情についてニュース情報はやはりとても偏っているんだなと
もっと情報を発信しないと
皆こんなに電気について知りたいと思ってくれているんだと
アホの生徒役は先生の説明に感動して横で勉強させていただきました。

うう。
今度はもっと静かに集中して聞ける環境で聞きたい。
ノート取りたい。



そしてそしてついに本日の大トリ。

いや、大トリとかそんな言葉でいうのも失礼になるくらいVIPの皆様が会場に到着されました。

ICOLDのJia総裁とJCOLD(日本大ダム会議)の坂本会長。

そして今回のイベントのために角教授が懇意にしておられる
スイスからスイス大ダム会議のSchleiss会長と
アメリカはGolder Associates社長、Annandale氏に来ていただいたのです。

ほほほ、本物のVIP。
せ、せきゅりてぃ
セキュリティは大丈夫かっ
こんな人通りの多い駅ビルでのイベントにまさか来てもらえるなんて
いいのかいいのかっ

Jia総裁からは中国の歴史的なダムとして仏子嶺ダム他
坂本会長からは三国川ダム他
Schleiss会長からはスイス空軍が撮影した美麗ダム写真多数
Annandale氏からは会場がどよめくアメリカの超個性的なダム盛りだくさん

トークは当然のように英語。
角教授がそれを訳してお客さんに伝えてくださいました。

質問の時間になり
会場から質問が出ました。

「ダムファンという存在はあなたの国にいるのですか?」

それについてはスイスにもアメリカにも確認されていないという事でした。

この時、思わず後ろから私が角教授に頼んだことは
「この場所にダムマニアがたくさんいます。どれだけダムマニアがいるか手を挙げてもらいましょう」

この質問にダムめぐりを趣味にしている人が手を挙げてくださいまして
海外のダム技術者の方はとても驚かれました。
手を挙げてくださった皆様、ありがとうございます。
日本のダムマニアのパワーは伝わったと思います♪

最後に萩原様が作成した日本のダムを紹介する、ちょうかっこいいPVが流され
イベントは無事に終了しました。


たくさんの人が行きかう京都駅です。

国際的に知名度のある京都
日本で最初に水力発電事業が始まった京都

そこでダムについて広く一般の人に向けて
その魅力とその仕事をPRするという画期的なイベントが開催されました。

そしてそれはたくさんの方の足を止め
ダムに興味を示して貰う事につながったと思います。

ICOLD 2012 Kyotoとともにこのwith Dam★Night in Kyotoは
日本のダムイベントにおける一つのマイルストーンになったのじゃないか・・
とすら感じました。

素晴らしい写真とPVを準備してくださった萩原様
睡眠時間がないのじゃないかと心配になるくらい頑張ってくださった
一般社団法人ダム工学会 企画運営委員会活性化推進小委員会 中部・近畿ブロック幹事会の皆様
ICOLDの準備でお忙しい中、イベントの指揮をして下さった角教授
そして現場に駆けつけて盛り上げてくださったたくさんのダム仲間に感謝したいと思います。

こんな素晴らしいイベントの末席を汚させて頂いて感謝の言葉もありません。
ホントにホントにありがとうございました。