with Dam Night 2025 その2

例年より早く梅雨明けして水不足を心配しつつ
連日の猛暑でへばりつつ新幹線でやってきました帝都。

東京駅から地下鉄で移動してまず向かったのは青山霊園です。
明治大正期に日本の近代水道敷設や公衆衛生の普及に功績のある
バルトン氏とパーマー技師のお墓があるときいて。




パーマー技師のお墓です。




バルトン氏のお墓です。

歴史上の人物としてちゃんと名札と紹介のQRコードがあるのが素晴らしい。

お参りした後はダム技術センターへ。
ここの所、毎年お世話になっているので道順は覚えました。

私は隙間産業の穴埋め要員です。
今回もアカデミックなお話はダムマイスター専門家の川崎秀明先生と
日本一の土木系youtuberの萩原雅紀様がファン目線の楽しいお話をくださいます。

司会はもうお世話になりっぱなしの都市鑑賞者・磯部様ですし
コメンテーターにはダムマイスター専門家の三橋様と盤石。
うん。
私はお笑い要員。


磯部様の司会で始まりました。


最初はダム工学会会長の角先生からのご挨拶とお話。


渇水の話題も出ました。
うわわわわ。心配。
かなりシリアス。

今年は記録的豪雪とか言っていたから喜んでいたのに
北陸で降雨が不足って水力発電にも灌漑にも大ダメージ。


最初は川崎秀明先生から。
「フィルダムの自由性 設計と施工」

ダムについて勉強し始めたばかりの人でも
そこそこ勉強している人でもフィルダムと言えば
“ダム地点の地盤があまり良くない場合に選択される型式 ”
というふわっとした認識があるのではないかと思います。
逆に強固な岩盤ならアーチが選択されるという認識。

フィルダムはとても高くつくダムです。
堤体が大きいし止水も大変だし
大量の堤体材料を確保しなくてはならないし
日本は地震大国ですし近年はとんでもない雨も降りますし。

堤体が壊れないために大事なのは洪水吐の大きさ。
絶対に堤体越流させない大きな洪水吐を備えなくてはなりません。

そして高くつくフィルダムをいかに安く、無駄なく、美しく造れるか挑戦した事例として
沖縄県の羽地ダムが紹介されました。

お金をかけて凄い物を造る事が尊いというより
国が税金で作るダムであれば、品質を確保しつつコストを下げられることは
真の尊さではないかという土木技術者のスピリット。

SNSのコメントにもありましたが本ができるくらいの情報量で圧倒されました。

アカデミックな発表に続いて私の頭の悪い発表です。


発表中に今回の調査でお世話になった舞鶴市水道の方と


神戸市水道のOBの方からコメントを貰えて大喜びしたりしてました♪

発表内容は勘違いで変な方向に転がっていった調査の末路。
お笑い要員なので。

前半の締めは萩原雅紀様から「フィルダムの洪水吐」についての発表です。

フィルダムは絶対に堤体越流させてはいけないので洪水吐が凄く立派で大きかったり
放流量を確保する目的で越流長を稼ぐ為にくねくねさせる摺紙川ダムや羽鳥ダム
コンパクトで越流長を稼ぐ青土ダムのような形状まで色々な事例でご紹介いただきました。

休憩をはさんで

国内のフィルダムを15チームに分けてそり歴史や特徴を紹介し
視聴者の方に投票していただくコーナーです。

ダム紹介の資料はすべて川崎先生が作成されました。
情報量が多すぎて大変でしたが奇跡的に時間内に収まったという。
司会もコメンテーターも登壇者全員、ライブ慣れしているので勝手にタイマーが働く。

投票の思案時間を兼ねて
フィルダムと地震についてと
フィルダムと洪水についてのいろいろなお話を紹介です

地震については私が担当しました。


これもまたバルトン氏の著書にわざわざ書いてある文言で引っかかり
色々調べることなりました。
結果として勉強になったので無駄ではなかったのですが。


土堰堤の法面は安息角だから地震で壊れないでしょ
と、真面目に論じられても…



日本では土堰堤は地震で決壊しているんだよ!!と。

アースダムは崩れないと明治時代に日本に来たお雇い外国人の先生方は
考えられたようですが、そんなわけない。
日本ではアースダムも一杯決壊しているんです。
だから土木耐震学の物部長穂博士が地震に強いダムを考えられたのです。


ゾーン遮水の土質遮水壁を持つフィルダムを造るようになってから
表面に傷が発生する事があっても止水の要のコア部分に
深刻な被害を受けた事例はありません。


完全に壊れてしまった例として
阪神大震災でのニテコ池と東日本大震災の藤沼ダムを上げました。

ニテコ池は歴史が古く、洪水で決壊履歴がありました。
現在は各地の堤防でも採用例が増えている二重鋼矢板工法で
きっちり修繕してもらって現役で活躍中です。


藤沼ダムは堤体材料が良くなかったのです。
これは東日本大震災のようなとんでもない巨大地震だったら
そりゃ液状化したみたいに崩れるのも無理はないです。


洪水についてはフィルダムが洪水による越水によって堤体が壊されてしまうことは
昔から知られていますので、海外のダム決壊事例を参考にその問題点の一つ一つを
紹介していただきました。

工事が何度も中断して堤体の品質が低下していたダムの海外決壊事例や
越水ではなくパイピングで壊れた事例など。
記憶に新しいところでは米国のオロヴィルダムが滅多に使わなかった常用洪水吐を使ったら
壊れて、これはいけない!!と非常用洪水吐を使ったらこっちも洗掘が起きて
仕方がないので常用洪水吐に戻したら大穴があいたという。
中国やリビアのダム事故も紹介されて唖然としてしまいました。

投票の集計結果ですが
三位が二つで最新型CFRDで試験湛水中の南摩ダムと大人気の奈良俣ダム
二位がゲートがかっこよすぎる寒河江ダム
一位は揖斐の防人・濃尾の水瓶 徳山ダム
でした。

という事でwith Dam Night DamOdyssey2025は無事に終わりました
フィルダムの魅力がたくさん伝えられていたと思います。
川崎先生と萩原様、みつはし様、磯部様のおかげ。

翌日の朝から向かったのは赤坂見附駅。
少し歩けば砂防会館です。


砂防の神様・赤木正雄博士の像にご挨拶。


そして東京都水道歴史館に向かい図書室でお勉強。
満足しました。

勉強してもしても全然足りないなと思いつつ京都経由で鹿の国に帰りました。

 

おまけ

折角帝都に来たので女神転生Ⅴの聖地(?)巡り。
いや、聖地っていうか、ゲームに出てきた風景を探しているだけですが。




まず鶯谷駅という所に移動。
ここから歩いて入谷の鬼子母神の近くの交差点。
ここで発見。




ここから上野駅方面にてくてくして発見。




JR御徒町駅に向って発見。
満足。