津軽ダム 見学 その4


現場にある説明板には津軽ダムの詳細なスペックが書かれています。


そして標準断面図では目屋ダムも描かれています。

目屋ダムの総貯水量は3880万4000m3でした。
津軽ダムの総貯水量は1億4090万m3です。

目屋ダムの堤高は58.0mでした。
津軽ダムの堤高は97.2mです。

流域に住む人々に
安定して水を届けるために
目屋ダムの容量だけでは足りなかった事を踏まえて
これだけ大きな貯水池が完成したのです。

それでも津軽ダムが竣工してから2度も目屋ダムは顔を出しています。
ホントに津軽ダムが完成していてよかった。

完成して貯水していなかったら渇水が更に何度も訪れていた事でしょう。


目屋ダムを見ていると右岸側にパイプが走っているのが見えました。


ずーーーーーっと貯水池上流に続いています。

「これは何のルートですか?」
「清水バイパスです」
「えっ!!」
「上流5.9kmの水質保全ダムから持ってきているんです」

津軽ダムの集水域にある山の土壌は粒子が細かくて
出水の後は濁水が長期間続くことが経験で分かっていましたので
清水バイパスを付けることになったようです。


「その管路の水は下流のどこに出るんですか」
「下流側には出ないのです」
「貯水池内放流?」
「はい。堤体に直接水流を当てる形で水を持ってきて希釈しています」
「貯水池パスしない仕組、なんか不思議な感じです」
「管路の端に取水塔がありますので」
「適度な濃度で出すことで堆砂対策と濁水対策を両立しているんですね」


これは下流に補給するためのバルブ放流です。
希釈されて程良くなった水が出てくるわけです。


天端にはバルコニーも設けられていて
すっきり天端なのにきちんとお洒落です。


かなり強い雨の中、カッコいいと評判の下流面を愛でます。

うん!!
ホントにカッコいい
すごくカッコいい
グッドデザイン賞獲ったの解る

等間隔のピアを模した飾り柱がちゃんと斜めなのが最高にカッコいい
日本発送電時代のダムで見られたのと同じこの斜めピア(模様)
すっきりしてるのになんてお洒落なんだ

目屋ダムから仕事を引き継ぎ
地元の安心を支える頼もしい姿

たくさんの人から愛されるダムとして頑張ってほしいです。

ダムイベントも充実していますから
それをきっかけに、ダムの仕事を多くの人に正しく知ってもらう役目も
愛されダムだからできることなので
しっかり担ってほしいと感じた津軽ダム見学でした。