津賀ダム 見学 その4

という事で頼道をいくつもしながらR439を進むと文句なしの通行止めにぶち当たりました。


なんと先月崩れた所らしい。

工事現場の通行止めゲートのすぐ向こうにはごっそり崩れた山が見えていました。
今まで法面保護工を施していた山肌がごそっと落ちたようです。

ガードマンの人に通してくれと頼みましたがにべもない返事。
ふと目をやった先に現場の監督さんが駐在しているプレハブがありました。

たーっとそちらに走って行って

「いつ、通れるんですか
工事どのくらいかかるんですか
この先に行きたいところがあるんです通してほしいです」

と、アピールしたところ
吃驚して現場監督らしい方が出てきてくれました。

「はい。なんでしょうか」
「この先にある津賀ダムという所に行きたいのですが」
「ダム?この先には無いですよ」
「いえ、この川の上流じゃなくて四万十川の上流の・・」

取り合えず地図を見せて説明する

「現在地がここですよね。この先のこの辺りにダムがあるんです」
「・・・こっちの国道の横の発電所に水送ってる奴の事かな」
「あ、多分それです」
「無理」
「え?」
「悪いこと言わないからやめておきなさい。
ここは見ての通り土砂崩れで通れませんしこの先の峠は物凄く狭いんです」

まぁ、崩壊している山を見て通るのは無理だったてわかりましたけど
すすすっと崩落土の横を通してもらえないものかなんて期待してお話してますけど
どう考えても無理なのは理解しています。

「折角来たのに・・残念です」
「奈良から一人でダムを見るためにわざわざ?」
「はいー」
「物好きですね〜」
「よく言われます〜」
「安全な迂回路を教えてあげますからここを突破しようなんて考えは捨てて
中村の美味しい魚でも食べて、今日はやめて明日向かいなさい。
美味しい魚食べられるお店、教えてあげるから」

と、完全におこちゃまの駄々をあやすようにやんわりと引き返すように促され
迂回路と中村の美味しいお店情報をいただき、R439を引き返しました。


中村市街地まで戻ってきました。
日没までに時間があったので四万十川を愛でておこうと堤防道路にやってきました。


凄い川幅が広いんです。
でも台風の時にはこの一段下の道は簡単に水没してしまうそうです。
四国山脈が雨を全部ブロックするから仕方ない。


四万十川は沈下橋がいくつもあることでも有名です。

大量の水が押し寄せてもダメージが少なくて済む橋の条件は
橋脚を細くし剛性を上げ、流木を捕捉しにくくし流れを妨げない事。

障害物とならない為に高欄すら取り除かれたシンプルな橋。
それが沈下橋。


沈下橋の上から見た四万十川です。
ホントに広々ですね〜。


中村の中心部にある教えて頂いた美味しいお店にやってきました。
「味劇場 ちか」というお店です。

店内では丁度、阪神タイガースの試合をTVで流していて
タイガースが勝利したのでお客さん大喜びでした。
高知の方って阪神ファン多いんですね〜とお店の方にお聞きしたら
安芸キャンプという事で阪神が高知と縁が深いからと教えて頂きました。
なるほどな〜。


地元名産品。川海老のから揚げ。
うまうま♪うまうま〜♪

現地ではR439とは「与作」より「予算食う」といわれている事を聞かせてもらいました。
それでこそ酷道の名に相応しい!!とか喜んでいいわけがない。
地元の方には道路問題は生活に関わる重要事項です。

トンネル計画がやっと進みそうだったのに現在の政権が事業凍結したせいで
地元の方は一喜一憂。
2kmのトンネル造るの止めるってどういう事なのか。
造ってあげて欲しいです。
台風の度に陸の孤島になるかもしれないと不安になる地元の人の気持ちになって欲しい。

お店では地元の方から、たくさんたくさん貴重なお話を聞かせてもらいました。
鏡ダムが早明浦ダムと同じくらいに愛されているとは知らんかった。


美味しい物をお腹いっぱい食べた後
R56で窪川まで移動しR381に入りました。
R381とR439の交差点近くにある「道の駅 四万十大正」
ここで寝袋を引っ張りだし車中泊。