天理ダム見学 その1
2002/10/12 更新
ダムの耐久年数はどのくらいかと以前聞かれた事があります。
コンクリートの耐久年数と構造の耐久年数と働きの耐久年数。
それらを全部考慮しないと答えられなかったのでその時は
昔聞いた記憶を頼りに150年だと答えました。
「そんなにもつと思えない」と、声が返ってきました。
実際に水を扱うダムで破棄されたという話はあまり聞きません。
地震などで被害を受けたと報告を受けるのは専ら砂防ダムの方です。
廃ダムというのは存在しないのでしょうか。
ある日、友人と車いじりをしている時にふと話題がダムになりました。
「そういや天理ダム、水漏れてるって話ですねー」
「え゛!」
「水が一杯になってる所見た事無いって言われてますよ」
「そんなアホな!漏水してるって事?」
「ダムの横にあんなに公園作ってるし水貯められへんのちゃうかって」
「絶対嘘やー。漏水なんかしてたら絶対対策取るってー。」
「都合悪い事は発表しないんとちゃいます?」
何分、ダムについてよく知らない友人の言葉です。
ダムといえばダムサイトの道路を攻める事しか考えない走り屋の言葉です。
いまいち信憑性にかける.....。
とりあえず、市役所に行き、水道課に行って話を聞く事にしました。
水道課に行って天理ダムの管理について確認すると
県のダムなので県庁のダム課で確認してほしいといわれました。
漏水について聞くとそんな話は聞いた事がないとの答えでした。
県庁に出向くと、現場に出ているので担当者は不在といわれました。
ダム課職員全員不在との事で、私がぷんすかふくれていたら
応対してくれた県庁の職員の方はダム課で配布している、県内の
いろんなダムの写真付きパンフレットをくれました(♪)
漏水について聞くと「あのダムはそんなに古くないですよ」と一笑されました。
現場で確認するしかないようです。
雨上がりの天理ダムです。昭和54年に出来上がった
奈良県初の多目的ダムです。
減勢工の底は板の壁ではなく、下流側は丸くなっています。
逆側はすとんと落ちてまっすぐな壁です。
河川維持用の放流口を覗くと...。げげげ。
藻が一杯です。流量が少ない証拠です。
もしかしてホントにここって水があまり無いのでしょうか。
エプロンもどんより緑色です。
うーむむむむむ。
右岸には監査廊への階段です。
いつもこんなにゆっくり見る事は無かった堤体でした。