辰巳ダム 見学 その1

2020/10/11 更新


石川県にやってきました。

建設直後に一度来たことのある辰巳ダムです。
ただ、その時はちゃんと写真が撮れていなくて
またいつか行かねばと狙っていたのです。


辰巳ダムへの道中、道の横に忽然と現れるのが
この辰巳発電所の遺構です。

辰巳発電所は明治33年から昭和44年まで頑張っていた発電所です。
昭和46年から新辰巳発電所が活躍しており
平成26年には設備を増強して現在の姿になったそうです。


吃驚するのは県営の発電所なのかなぁと思ったら金沢市営の発電所だという事です。
全国で唯一の市営発電所。
金沢市企業局管理運営が5か所もある。
さすが加賀百万石。


発電所で使用されていた水車です。
写真左側がフランシス水車で新辰巳発電所で使われていたものです。
写真右側がクロスフロー水車で“新寺津発電所で使用されていたものと同じ形状のもの”だそうです。

書き方が微妙なので現場で使われていたものではないのかも。
旧西ドイツ製らしいし購入したときの予備ではないかと。

現在は鉄製ではなくてステンレス製であるという事も記されているので。


新辰巳発電所に通じる水圧鉄管の横の道路と発電所建屋の屋根チラ見え。

車に戻って辰巳ダムに進みます。


辰巳ダムへの道を進んでいくともりもりに茂った緑の向こうに堤体が見えてきました。


道路の横にこんな展望スペースがちゃんと設けてあるのにびっくりです。
見て♪見て♪
僕を見て♪
という気持ちがとても伝わってくるんだけど草が茂りすぎてて…。


それでも折角、見て見てアピールくださっているのだからこちらも気合い入れてみなくては。

堤体底部に二つ開いているこの2門は下段常用洪水吐です。


ゲートレスクレストの下にゲートレスオリフィス。
このゲートレスオリフィスが上段常用洪水吐。
クレストは非常用洪水吐。


上段常用洪水吐アップ。


ゲートレスクレスト6門で側水路を形成する堤趾導流壁は中々の高さ。

下流は複雑に水が流れています。
これが辰巳ダムの特徴です。


堤体の傍までやってきました。
上流面鉛直。
すっとんとん。


見事にすっからかんの貯水池。
辰巳ダムは流水型ダムです。

普段は川の水をそのまま下流に流し
出水があれば自動的に水を貯めるのがお仕事。

新潟県の治水専用ダムのように公園化してほしいな〜という気持ちが
湧いてきますがここの雨の降り方をよく知らないので何ともです。


きりっと立った襟は真白。
下は少しずつグレーになってきています。
ちゃんと風格出てきました。


左岸にパーキングがありましたので車を止め、散策開始です。
見えているのは管理所です。


大きなダム名碑ありました。
辰巳ダムは平成24年竣工なのでまだ新しいのです。


周辺観光地図と辰巳ダム建設の碑。
2012年11月とありました。