下荒井ダム 見学 その2


中々に巨大な魚道は盛大に水を流していてとても和みます。


堤体の横の取水口との間、水路入口の制水門と思われるゲート。


こっちが九頭竜川からの取水口。
たくさん並ぶ導流壁がとても良いです。
導流壁は専門のファンを抱えていてもおかしくないと思います。


凄い水量ですが滑らか水面。
水路へ、すーっと水が誘導されています。


水路前の制水門のワイヤーとプーリーがふたつ
真ん中に寄りそっていてなんか可愛い。


とても素敵な説明板を発見しました。
九頭竜川にあるダムと堰と発電所の位置図です。


電力会社様と県と国の色分けです。
小規模の堰などはもっとたくさんあると思いますが書ききれないし
これだけに限定。


九頭竜川本川の最下流にあるのは鳴鹿大堰です。

でもこれが“農林省の鳴鹿堰”となっているので説明板は
鳴鹿大堰の竣工した2003年より前に造られた物。
いやいや、それより、“農林省”に“建設省”ですから
2001年(平成13年)より前に造られた物。


最上流には福井県最強の九頭竜ダム。
その下流と支川に電源開発様の鷲ダムに山原ダムに石徹白ダムと湯上発電所。

そして北陸電力様の仏原ダムとたーくさんの発電所。
九頭竜川だけで22ヵ所も発電所をお持ちなので。


真名川筋では福井県様の最上流、笹生川ダムに雲川ダムと中島発電所。
そしてその下流に無敗を誇る真名川ダムです。

雲川ダムは小原ダムと一緒に福井県様から
北陸電力様にドナドナされたのが2010年3月末。
なので二基は現在、北陸電力様の管理ダムです。


真名川ダムの下流にある福井県様の真名川発電所と
北陸電力様の五条方発電所の位置のややこしさ。

日野川と足羽川と竹田川にも国土交通省様や福井県様のダムが
建設中だった利すでに完成したりしていますが
範囲が広くなりすぎるので省略。
単に、この説明板が造られた時には無かったということかもしれないし。


で、現在地の主役。
何故こんなに控えめに下荒井取水堰堤って書いてあるのか。
下荒井ダムでも全然いいのに。

下荒井ダムの水は山の中を暗渠と開渠でどーんと進んで
市荒川発電所に届きます。

下荒川発電所のスペックです。

最大出力 46700kW
最大使用水量 80.0m3/s
有効落差 69.0m

発電型式は水路式
発電方式は流込み式
です。

下荒井ダムは
 堤高6.0m
 堤頂長253.86m
です。
現在の河川法では堤高が足りませんので
ダム(ハイダム)でなく取水堰堤(ローダム)扱い。


普段の河川維持流量はこの大きな魚道からのお水で十分
賄えているようです。


魚道からの水の出口の河床にも大きなブロックが沈められて護床工の一部をなしています。

ローダムですから高さはありませんが
水叩きや護床工を眺めるのも色々学べるのでおススメの堤体です。
長年この場所で頑張っている風格漂う下荒井ダムでした。

 

おまけ

当日、撮れたお気に入り写真

※撮影日は高所作業時のフルハーネス型安全帯が導入される前でした。
作業しておられる方は違反しているわけではないので早とちりされませんように。



ダウンサイズしているのでよく見えないと思いますが
直上流の橋と行き来する車に
水面の水鳥にゲートの上の作業員の方にと
情報量がすごく多いのがお気に入りです。