四十四田ダム 見学 その3


重力式の天端には水位計や地震計が忽然と現れます。
きちんと専用ボックスに格納されているのですが
こういうのも他のダムでめったに見ない風景です。


時間が押しているというかもう日が暮れて暗くなり始めているので
下流の良いポイントから下流面真向きを拝むのは断念です。

この広々とした芝生が盛岡・北上川ゴムボート川下り大会のスタート会場です。

ゴムボートで埋め尽くされる写真を見て
楽しそうですごく気になっているダム祭りの一つなのです。


駆け足で左岸までやってきました。
綺麗な埋め戻しの法面です。

こちらには発電所があります。


盛岡・北上川ゴムボート川下り大会の時に放流してくれるところです。
四十四田ダムのゲート放流したら減勢工で転覆大発生してしまいますから。


貯水池側を覗き込んで取水塔を確認です。
四十四田ダムは洪水調節と発電がお仕事です。


左岸のフィル部分。
天端はずっとフラットです。

左岸側では貯水池側の高欄はコンクリート製のパラペットではないのです。
越流に対してフィル部分を守る仕組は左右で違うのです。

これまた面白い。


アバットメントには
綺麗に刈り込まれた四十四田ダムのトピアリー。
フォントも凝っていてとてもくっきり。


左岸側は右岸側と違って下に発電所があるすり鉢型の地形だから
右岸側は道路も通っているしダムからずーーっと下がっていく地形だから
フィル部分に何らかのダメージが来た時に崩れ方が全く違うだろうという事で
より重要な対策を必要としたのが右岸だという事なのかなと現場で考えていました。


上流に鉱山が昔あったので建設時は強酸性河川水の対策も必要だったそうです。

それとは無関係と思いますが
堤体にドイツの国旗のような美しいグラデーションが入っているのは
写真を撮っていて綺麗だなぁと思ったりした点ではありました。

北上川の流域全体に占める5ダムの集水域は非常に広く
ダムによる河川管理が完璧に行われてきた歴史を学ぶ上でも
とても重要な河川です。
更に治水安全度を上げるために下流には遊水池もあります。

田瀬ダム、御所ダム、一関遊水池も次に岩手に来る機会があれば
必ず会いに行きたいと思います。

北上川本川で頑張る四十四田ダムは
とても個性的なコンバインダムでした。