泉南農業公園調整池 見学 その1

2010/11/15 更新

ダム工学会 20周年記念事業 with Dam Night での発表のために
色々、変わり種ダムを探していました。
同時にダムナイト4で紹介するローダムについても調べていました。

日本のダム史に彗星のごとく現れ消えていった
中空重力式とバットレス。

国内で最後のバットレスは三滝ダム(1937年)
国内で最後の中空重力式は内の倉ダム(1972年)

昔より技術は桁違いに上がっているわけだし
どこかにあってもよさそうなんだけどなー
手間のかかる型式は敬遠されるっていうのはわかるけどー

と、あれこれ文献を見ていて 疲れて 砂防の本など見たり 横道にそれる図書館の午後。
そんなとき・・・

「何これ!?」

と、思わず口走った写真がありました。

砂防堰堤で中空重力式が採用されている事例があったのです。

という事で四国に行って現場を見て
管理している自治体に電話で聞いて
まだはっきりしない詳細を、建設された会社に聞く(!)という
自分にとって未知の領域の取材をしてしまいました。

しかし
堰堤の型式やスペックを突然かけた電話で聞いているというのに
大変丁寧な対応をいただき、詳細な資料まで送って頂き、とても勉強になりました。
問い合わせたのは共生機構株式会社様です。

中空重力式の砂防堰堤についてお聞きしたのですが
変わり種のダムをということなら近くにありますよという事で教えて頂いたのが
今回紹介する、泉南農業公園調整池です。



阪和自動車道の泉南ICを下りて左折して看板の出ている方に右折。
すぐ付きます。


公園敷地はゲートがありますが休園日にも関わらず
ゲートは開いていました。
割と車が行き来します。


で、目的地のダムの下には溜池が二つも並んでいました。
ややこしい。


ゲートをくぐって進んでいくと広いパーキングに出ます。


ここにあるトイレの壁に説明板。
今回目指している泉南農業公園調整池はこの図で言うと右上のあたりです。


車を止めてゲートの方に引き返していくとちらっと見えてきました。

これかっ!!
これがバットレスかっ!!
え、なんか凄い変わってる
スラブ式バットレスじゃないよ
これ・・・
遮水壁がスチールじゃんっ!!

いきなり吃驚してもう大変。