笹生川ダム見学 その6
「奥越豪雨についてはこの資料の下に参考として記載しておりますこちらを御覧ください」
管理所長様に教えていただいた資料に目を落とすとぞっとするような数字がありました。
笹生川ダム (計画洪水量63m3/s)
最大流入量 1.002m3/s
最大ダム放流量 586m3/s
昭和40年9月の奥越豪雨。
その時に真名川ダムはありませんでした。
この水はダムの非常用洪水吐きで吐ききれなかった。
そしてサーチャージ水位を越え
押し寄せる水は堤体を越流していたのです。
数字にちょっとどんよりとしてしまった私に所長様が堤体を見に行けるように計らってくださいました。
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というわけでいきなり真名川ダムのキャットウォークです。

主放流設備のある堤体の中央にエレベーターで到着。

風雪と戦い続ける階段の手すりは冷えひえです。

どこかに似ているこのキャットウォーク。

今年一年本当に頑張りました♪
この堤体が下流の人の生命と財産を守ったのです。
笹生川ダムは建設当初の洪水調節計画で計画高水流量470m3/sを330m3/s調節する
という事で造られていました。
しかし、ダムができてからも何度か計画高水流量を上回る洪水があったそうです。
そして昭和40年の奥越豪雨での堤体越流。
福井県は笹生川ダムが更に多くの水を吐いて堤体の安全を確保できるように
この余水吐きトンネルを付ける事になったという経緯。

笹生川ダムの
余水吐きゲートは静かに晴れた空の下で風を受けています。

真っ赤なこのゲートの色がかすんで見えなくなるほど雨が降り注ぐことがあるのでしょう。
冬の時期にはこのゲートに氷が張り付くのでしょう。

巨大な余水吐きトンネルの入り口は乗用車が通れそうな大きさです。
ここまで巨大なトンネルが必要だと堤体建設当初は思ってもいなかったはずです。

笹生川ダムの真っ赤なゲートは
昔、直面した危機を今後に繰り返さない為の物。
発電ダムは発電の仕事をする。
灌漑ダムは灌漑の仕事をする。
治水ダムは治水の仕事をする。
しかし分業は時に困難な事態を引き起こしてしまいます。
多目的ダムが造られるようになったわけを
役割の難しさを
堤体越流したダムは教えてくれた様に思いました。