三瓶ダム 見学 その1

2013/8/10 更新


ピシッと立った堤趾導流壁。
オリフィスゲートから勢いよく放流しているゲートレスダム。
島根県の三瓶ダムです。
2004年に会いに行った時の写真です。

平成25年7月30日
梅雨前線の影響で山口・島根を中心に大変な豪雨がありました。


平成25年7月30日 三瓶ダム(静間川水系三瓶川)の洪水調節効果(速報)

7月30日午前5時から午前9時というわずか4時間で
時間雨量100mm級の雨が降り注いだのです。
4時間で雨量は190mmに達しました。

じわじわと降ったのならこんなに甚大な被害は出なかったのかもしれません。
平成24年8月13日夜半から14日の早朝にかけて突如、宇治市街を襲った豪雨と同じく
あまりにも急激な降雨は短時間で川を氾濫させ土砂崩れを引き起こしました。

この豪雨の時、山口県の阿武川ダムは洪水量超過の流入に耐え
最大流入量 1381.47m3/sを
最大流入時放流量 105.41m3/sまで軽減し
下流、中津江水位局地点の水位を約3.4mも低下させたのです。
3.4m水位が上がっていたらどれほど恐ろしい災害が起きていたでしょう。
あぶちゃんカッコいいよ〜。

あぶちゃん程の大活躍ではなかったけれど
各地のダムはみんなみんな頑張って洪水調節していました。
そのうちの一基がこの島根県の三瓶ダムです。

「みかめ」じゃないよ。
「さんべ」だよ。


ダムサイトのダム名碑。
か・・かわいい。
丸っこい大岩でこんなに可愛く名前を書いてもらってます。


クレストゲートもオリフィスゲートも全部ゲートレス。
そして堤趾にきりりと立つ導流壁です。


下流はこんな感じです。
左岸の緑の屋根の建物は発電所です。


天端を右岸から見たところ。
左岸に管理所があります。


右岸のリムグラウトトンネルの横には冷たい湧水が出ています。
“甘屋の水”というものなんだそうです。
ダム工事の時に豊富な水が出たのでこのように整備して
どなたでも汲みに来れるようにしてくださっています。
この地域は三瓶山の湧水が有名で他にも“三瓶の石清水”という物があるそうです。


天端からオリフィスに流れ込む水を見ると吸い込まれそうな勢い。
前日に雨がしこたま降っていたのでそのせいで流入が多かったのかと思います。


オリフィスからの水は元気いっぱいに減勢工に。
この位の流入では余裕余裕。