早明浦ダム 公式見学 その4


監査廊を移動するときに色々写真を見ることができるんですが
一番気になったのはこの写真。

なんと出水でEL341.0m近くまで水位が上がっている早明浦ダムです。

EL341.0mというと早明浦ダムの天端がEL345.0m
洪水期の満水位がEL343.0mなのでほんとにmax直前。

これはいつの出水なのかわかりませんがとんでもなく水位の高い早明浦ダムです。

毎年毎年目いっぱいためて目いっぱい使ってとにかく大変な忙しい早明浦ダム。
そんな早明浦ダムにはいろいろなエピソードがありますが
自分がよく発表などで引き合いに出すのが2005年の台風14号のときの早明浦ダムの大活躍です。


自分が勝手に“Legend of SAMEURA”と呼んでいるのが
この2005年台風14号襲来時の早明浦ダムのハイドログラフです。

この台風が来る直前まで、取水制限でダム湖は空っぽに。
でんぱつ様の発電用の水まで使って下流に水を補給するという大変な渇水でした。

しかし、この台風14号によって早明浦ダムは一気に満水位まで回復したのです。

この伝説の「0-100」の様子は
川の防災情報で水位の推移を見守っていた者には
泣くくらい感動的でした。

長時間にわたり大量の雨が降り続いたことを教えてくれるハイエトグラフと
どこまで貯めてくれるんだと拝みたくなるこのハイドログラフ。

西日本で一番の貯水量を誇る早明浦ダムのドラマです。


監査廊の温度計を発見しました。
涼しい涼しい13℃です。


温度計の横に堤体上流面図。

横に長いU字谷にある早明浦ダムです。
計画段階で中空重力式が検討されたというのが頷けます。


そしてとーーってもフィレットが長い堤体敷。
なんと日吉ダムと同じく、早明浦ダムも堤高より敷幅の方が広いダムなのです。
今までそう考えてみていなかったので気づきませんでしたが
説明を受けると確かに△。
中空重力式にしていたらどんなだったろうなー。


と、パネルで大喜びしておりますが
この先にびっくりするものがあるんですよと案内されてわくわく監査廊を進む。

「ここです」
「はい♪」

角を覗き込んで・・・


うわぁぁぁぁっ!!!

なんでこんな造りにっ!!

見た瞬間に声をあげてしまいました。