青土ダム見学 その1
2002/10/12 更新
あちこちのダム巡りをしてその働きや特性でふむふむと思う事が
多いのですが、私が一番好きなのは重力式コンクリートダムです。
しかし最近建設されるダムの中にはロックフィルダムの割合が
凄く多くなっている気がします。
ロックフィルダムはとても安定感があるので見ていてほのぼの
してしまうのです。それがダメだと言うのではなくただの好みの
話になるわけですがわざわざロックフィルダムだけを見に行く
気持にはなれない事が多かったのです。
しかし、この青土ダムは堤体と別の意味で大変興味がある
ロックフィルダムでした。
理由はこれです ↓
これは青土ダムの紹介パンフレットのダムのデザインロゴです。
これはこのダムしか持っていない洪水吐きを上から見た形なのです。
パンフレットに写真があります。
こんな形の洪水吐きホントに見たことありません。
琵琶湖博物館の図書室で自由越流式オリフィスゲートとはどういう
メカニズムで洪水調節するのか。それで洪水調節ができるのか?
という疑問を文献で調べていた時に滋賀県のダムということで
紹介されていた青土ダムを見つけたのです。
「ナンやこら??」
ボソッとつぶやいたつもりがかなり大きかったその一言に周囲で絵本を
見ていた子供連れのお母さんがガタンッと席を立っていそいそと図書室を
出て行ったのが気がかりでした。別に騒がしかったあなたの息子を叱った
訳では無いのですが....。
青土ダムの建設記録を閲覧し、ロックフィルダムの堤体よりもとにかく
この変わった形の常用洪水吐きが見たくてたまらなくなりました。
青土ダムは滋賀県の南、三重県との県境の甲賀郡土山町にあります。
少し東に行けば鈴鹿スカイラインという山脈の麓です。
青土ダムの堤体下流には農業用水路がたっぷり水を流していました。
堤体下に作られた公園には誰も居ません。
こんなに良く晴れた良い日和なのに。
堤体は下から見る分には特に特徴的なデザインなどは見えません。
洪水吐きのコンクリートの壁がちょっと見える程度です。
河川維持用の放水路です。