大倉ダム 見学 その4


スラストブロックの上です。
堤体のすぐ近くにはパーキングがないので車停めるとしたらここしかない。

ただ、平日は一方通行にせず堤体の上を行き来する車が離合困難にならないよう
このスペースで譲り合いが行われるので駐車する時も周囲に配慮必要。


スラストブロックの上にベンチもあります。

現地ですぐ映画の名前を思い出せなかったのですが
確かこの場所でロケしてた映画があったはず。
予告編でこの場所映ってた…。
すぐ大倉ダムとわかる構図で映ってた…。
帰宅して検索して「重力ピエロ」である事を確認し、すっきり。


そして説明板もありました。

凄い。
ほんとにふたつアーチダムがスラストブロックはさんで綺麗に作られている。

以前からダム便覧の分類でマルティプルアーチとして
大倉と豊稔池が選ばれているのか個人的には腑に落ちなかったのです。

マルティプルアーチは豊稔池だけだと思います。
そしてそもそもマルティプルアーチはバットレスの仲間です。

大倉はアーチダムが二つ並んでいるだけで
一つずつきっちりアーチダムで設計されているようなので。


実際に現場で見てみると上流面がほぼ鉛直でしたし設計図でも確認できます。
下流面がわずかにすそ広がりで鳴子ダムや三成ダムに通じる
極めて薄い定半径アーチだということも分かりましたので
やっぱり大倉ダムはダブルアーチと呼ぶべきだと自分のなかで決定。


管理所のドアにも説明がありましたがこちらはさらに詳しい説明書きがありました。
カスリンとアイオンとヘレンって…立て続けにもほどがある。
だから治水が目的にしっかり盛り込まれているんですね。


スラストブロック付近から右岸側の選択取水塔を見たところです。
取水ルートがいくつもあるのも大倉ダムの特徴。


右岸側のアーチです。
うん。しっかり定半径♪


スラストブロックへの接続はこんな感じです。
ブロックの横っぱらに接続するのではなく
ブロックのダム湖側に接続されています。


右岸のアーチ天端道路とダムサイトの県道の交差点です。
当日もここでまごまごされてしまう車を何台も見ました。
でもクラクション鳴らしたりする車はいなくてみんな穏やか。


しかしダブルアーチという発想はほんとに素敵。
設計思想の片鱗を現場で堤体を見たら感じ取れるかと
かなり期待していたのですが
やっぱり地形を見ると納得できることが多いです。

ダムはやっぱり現地で愛でなくては。