大倉ダム 見学 その2


少し堤体から離れた広場に移動しました。
二つのアーチダムの間にどんと構えるスラストブロックの正面に近い場所です。
ここから撮影された写真を何枚も見ていたので
こういう場所があるんだということは分かっていましたが
足元はそれなりに草ぼうぼうの湿地帯と化していましたので
草の茂りっぷりも合わせてシーズンは選んだほうがよさそうです。


そしてネーミングライツで2017年現在
大倉ダムは「仙台環境開発大倉ダム」となっております。


となりで何かが起きていたのでちらっと見ると
7mの自撮り棒がしゅるしゅる伸びていました。

「これがかの有名な…」
「(笑)」
「噂には聞いていましたが…私、お手製で
釣竿か何かを加工して作られたと思ってたんですよ」

「市販品ですよ」
「これが市販品って…誰が買うんだ」
「僕ですね」
「確かに…」

全天球カメラを付ける分には重量の問題はなかったようですが
この時はコンパクトデジカメを点けておられたのでちょっと見ていて心配でした。
でもそんな心配、杞憂に終わるくらいしっかりカメラは固定されて
お仕事していました。


直下から移動してきたのは大倉ダム管理所です。
堤体の右岸側を少し上流側に行ったところに立っています。


入口の扉のガラスに詳しい説明が。

大倉ダムは仙台市大事な水源であると同時に
治水を担うために造られたダムであるようです。

“ダムの型式は、地形や地質、経済性などを検討した結果…”
という文言があります。

はい。そうですね。
アーチダムは経済性がとても優れているんです。
場所を選びますけど。

この広い広い山の間をワンスパンでふさぐのは無理。
なら二つにしてしまおう♪
という発想が凄いなと思います。
昭和33年起工ですし。

こういう幅の広い谷間やU字谷でコンクリートを少なくして
経済性を高める型式としては中空重力式がありますが
それでもアーチに比べたらコンクリート量は多くなります。

場所を選ぶけど一番お安く作ることができるのがアーチダム。
造るのはとても大変ですが。


管理所の前の道路からは堤体がちらっと見えています。


ダム湖は真っ青な空を映してとてもきれいでした。
そして車の往来がわりとある。


ダム湖の横をちょろちょろ歩きつつ
左岸側の洪水吐ゲートを備えたアーチをズームで撮りました。


こちらは選択取水塔の横っぱらの水位標です。
良い感じでしっかりお水溜まっていますね。