布目川発電所 その1

2021/6/11 更新

以前から気になっていた木津川で一番の高落差の水力発電所
関西電力様の布目川発電所を見てきました。


場所はこんなところです。
対岸にR163が走っており、よく見えます。


JR関西本線が真横を走っているのでタイミングが良ければ
一緒に撮ることもできます。
一両で走るのが可愛らしい。


布目川発電所は木津川で一番歴史の古い発電所でもあります。
運転開始が何と明治41年(1908年)になります。



水力 開発=利 用 の歴史 地理
-奈良県における水車段階から水力発電段階への移行期を中心に-


関西大学の末尾名誉教授のこちらの論文がとてもとても詳しいのです。

国内各所に水力発電の開発機運が高まった明治大正期。
出願はあったけれど実際に開発されたところは少なかったり
開発されても現在まで運転が続いているところは少なかったりと色々です。


関西水力電気が奈良県北部で開発した二つの発電所についての諸元が
載っていました。

白砂川発電所は現在は廃止されて発電所建屋なども残っていないと聞いています。
布目川発電所は現役で出力アップもしています。


白砂川発電所を下狭川発電所、布目川発電所を飛鳥路発電所で
図説されています。
発電所のある川の名前が発電所のある地名に置き換わっているだけなので
別の物ではありません。



DamMapsの地理院地図とGoogleMapを重ねてみた図です。
木津川に合流する布目川。
取水堰堤の位置はここになります。

ずーーーっと上流には水資源機構の布目ダムがあります。

どうも道が狭いらしく、自分の4WD車では行けそうにないな…と
思っていたところに秋頃、家族が写真を送ってきました。

ツーリングのついででぷらっと通って写真を撮ってきてくれたのです。
家族、えらい。


家族は柳生、興ヶ原町方面から進んでいったそうです。
進んですぐ目に入ったのはこの奈良市水道局の水利使用標識。


そして水道局の施設。


横にあったのがこのフラップゲートの取水堰。
真ん中の階段が可愛らしい。


少し離れた所にまたまた水道局の施設。


先ほどの取水堰で取り込んだ水を澄んだ水にするための沈砂池でした。


うん。
沈砂池。

ここからどんどん道が細くなり
未舗装になったり極端に狭くなったりしながら
軽トラなら通れるよねという道が続き
町境をまたいで笠置町に入ってしばらく行ったところです。


登場しました。
布目川発電所取水堰堤です。
丁度堰堤のある所に橋が架かっていて
道路が左岸側から右岸側に変わるところでした。

上流側から見たところです。
堤体に勾配が付いていますが上流面です。


ちゃんと水利使用標識で確認。


下流側からのビューです。
上下流両方に勾配が付いている堰堤です。


立ち入り禁止部分にはきちんと頑丈なフェンスが張り巡らせてありますので
それを突破しなければ散策は可能。
さすが関電様。


ということで通行可能部分を家族がうろついて写真を撮ってくれました。


構造から考えて沈砂池で間違いなし。



堰堤の写真が労せずに手に入ったので
発電所の傍まで行ってみようとJR奈良駅からJR加茂駅にやってきました。

ここから一駅、笠置駅までこの一両の車両に乗ります。

ついつい電車と呼んだら、非電化じゃっ!!気動車じゃっ!!と、家族にダメ出しされました。
パンタグラフがついていなかったら電車と呼べないということかしら??
という程度の認識。鉄分少ないからわからへんのです。


とりあえず乗り込んだはいいが焦ったのはこれ。
鉄道系ICカードでJR奈良駅から来ているので
どうやったらちゃんと運賃払えるのかを確認。


車載型IC改札が導入されていました。
降車時にピッ♪っとするだけでOK。
なんて便利になったんだー♪


ということで降車時にピッ♪として笠置駅に無事降り立ちました。


笠置町から柳生の里までの観光案内地図がありました。


載っていました。
布目川発電所の位置がばっちり。
川沿いの道を進めば辿り着けるようです。