糠平ダム 見学 その4
糠平ダムの管理をしておられる偉い人にご案内をいただき
直下にやってまいりました。
ここから先は立ち入り禁止区域です。
でも立ち入り禁止突破したりしないでも
十分、直下のお姿は撮れますね。
天端から見ていた謎の水没しているコンクリート構造物は
そばで見てもさっぱり何かわからなかった。
後日、でんぱつの方から
建設工事時の遺構で転流工と下流締切工の
基礎部分が残っているんだよと教えて頂きました。
見上げると青空背景で風格のある堤体がすごく映える♪
堤体にちょっと育ってしまった植物があり保水するのかそこから水が垂れてくる。
「何年か前にとんでもない事件がありましてね…」
「ななな、何ですかっ」
「この堤体の表面に垂れているこの水が凍ったんですよ」
「はい。寒かったら凍りますね」
「氷瀑みたいになりましてね」
「はい・・・」
「アイスクライマーがここを登ろうとしたんです」
「あほやん!!」
なんという迷惑行為。
コンクリートにダメージ与える事がなかったらいいとかそういう問題じゃないし
転落して死亡したらどうするんだと
普通この傾斜を登るとか考えつかないと思うけど。
アイスクライマーの方の聖地・層雲峡にたどりつけなかった人が企ててしまったのか…。
でも・・・某ロックフィルダムでスノーボーダーがリップラップ滑った事件とかもあったし
そういう趣味の方には魅力的なのか…。
ダムを登るのは危険なのでやめてくださーい。
フーチングとかは設けられていないのでアバットにナチュラルに接続しています。
思いっきりカーブさせているわけではないおしとやかなエプロン部分。
北海道の厳しい寒さで表面は荒れていますがコンクリートは健全。
直下から何度も見上げました。
狭隘な谷に設けられた重力式コンクリートダムです。
瀟洒な造りではこの北の大地の寒さには耐えられません。
がっちりとひたすらに強固に作られた堤体です。
にじみ出す風格も半端ではありません。
北海道で知名度トップクラスの糠平ダムは
青空の下で実にかっこいい姿を見せてくれました。