長ケ逆調整池 見学 その1
2022/7/21 更新
with Dam☆Night2022は鋼製ゲートをメインテーマにしています。
という事で、ゲートに関する文献や、その文献を編集する際のたたき台になった資料集を
読み漁っていた時に、興味深い事例が見つかりました。
魚道ゲートの扉高で国内第3位の長ケ逆調整池。
三重県様から中部電力様にドナドナされた三瀬谷ダムの下流にある
逆調整池です。
“長ケ”の読みは“なが”です。最初、読めませんでした。
堤体クレストのフラップゲートも興味深いのですが
なにより魚道ゲートが閘門式というのがうっひゃぁぁぁぁ♪♪♪
東邦電力様が建設し、現在は関西電力様が管理している
木津川の相楽発電所取水堰堤のような観光舟運が可能だった
巨大な閘門(現在は非稼働状態)ではないですが
魚道で閘門♪魚道で閘門っ♪
見学させていただけないかと不動谷ダム見学でお世話になった
中部電力三重水力センター様にご相談したところ
長ヶ逆調整池を見せて頂けることになりました。
大喜び♪
◆ ◆
という事で三重県大台町までやってきました。
紀勢自動車道ができてとてもアクセスが良くなっている大台町。
奈良からは普通に下道で来ることができますが他の地域からは
絶対、紀勢自動車道を使ったほうが楽チンです。
道の駅で購入したのが朝ごはんとお土産の蜂蜜。
並べられてすぐのパック入りサンドイッチがすごいインパクトで
二度見した後、購入。
立派な立派な厚焼き玉子がどどん!!と挟まったサンドイッチ。
迫力に負けないおいしさでした。
◆ ◆
度々、お世話になっている三瀬谷ダムのすぐ横にある
中部電力様の三重水力センターに到着。
三重水力センターの皆様には立梅用水井堰や不動谷ダム見学取材など
お世話になりっぱなしです。
見学をお願いした長ケ逆調整池に到着しました。
三瀬谷ダムからはそんなに遠くありません。
ただ、ローダムにありがちな釣り人の施設内浸入を防ぐための
フェンスは頑丈です。
三瀬谷ダムと長ケ逆調整池は三重県企業局様が建設した施設です。
三瀬谷ダムの堤体から上下流に150m
長ケ逆調整池の堤体から上下流に150mは立入禁止です。
門扉を開けていただき、樹上からのヤマビルの降下攻撃を避けつつ
てけてけ進むと、ちらりと長ケ逆調整池の堤体が見えました。
前日にまとまった雨があったのでかなりすごい水量です。
素敵な看板登場。
こちらには、ダムの湖面、魚道及びダム下流150mの区間で
魚をとる行為は固く禁止しますと書かれています。
すごいなと思ったのがこの絵。
とてもしっかりディティールを抑えているので。
フラップゲートを全閉と全開の両方描いてくれているし
魚道の閘門もちゃんと描いてくれているし♪
あちこち細かいところがしっかり書き込まれているあたりに
書いた方のこだわりを感じます。
ダム軸ならぬ堰軸のあたりから見下ろした堤頂。
おお♪
良い♪
フラップゲートならではのこのギミック満載感♪
良い♪
すすすっと下流側に回ってみると
これがまたまた良い♪
素敵♪
ご案内をくださった三重水力センターの方から
見学時の水量は53m3/sであるとお聞きしました。
フラップゲートが倒伏していて少し残念だなーと思っていたら
ご案内をくださった方がすっと出されたのがフラップゲート起立時の写真。
うおおおお♪
やっぱりフラップゲートかっこいいわぁ♪
右岸側から洪水吐のフラップゲート2門
利水補給用のローラーゲート1門
そして魚道に閘門で上下流扉ともにローラーゲート
いちばん左のコンクリートは固定堰になっているようです。