明谷ダム 見学 その3


明谷ダムを目指して奥地へ進みます。
途中にはこんな風に県道と水圧鉄管のサドルが凄く近い場所とかあったりします。
県道が橋で水圧鉄管をまたいでいるんですが。


更に進んでいくとありがたい事に四国電力様が
エリアの水力発電所をこんな可愛らしい地図で紹介してくださっているので
現在地が分かりやすくて助かります。
各発電所の写真も載っているので見ていると行きたいところが増えるのが罠。


現在地は切越発電所の近くです。
先ほど見ていた貞光川取水堰堤から上流に移動してきています。
もう少しで着くぞ。明谷ダム。


切越発電所に水を送っているのが明谷ダムですので
説明板には明谷ダムのスペックも載っていました。
堤高19.643m
堤頂長51.3m


という事でのんびり走ってきましたらふいに到着してしまいました。
もっと下流からビューが開けていると思いこんでいたのでちょっと吃驚。

ダム便覧には下流から見ている写真が数多くありましたので
降りる道があるはずだと探しましたが見つかりません。

おかしいな〜
降りられるって聞いてたんだけどな〜


仕方がないので杉林を垂直降り。
全身草だらけ、靴は泥まみれになりますのでお勧めできません。

川まで下りたかったんですがどうしても降りられないので
素直に諦めて杉林から狙います。
年をとったせいか最近は3秒で諦めるようになりました。


堤体の左岸に維持用水なのかさらさら水が出ているところがあります。
しかし明谷ダムの特徴である極太のピアを並べて作ったような造形が
枝に隠れてちらっとしか見えません。


ゲートを見ても枝が邪魔。


一番左岸よりのゲートは越流高が一段大きく下がっています。
取水口は左岸ですからこれは排砂ゲートでしょう。


となると・・・
維持放流をしているのは建設時の仮排水路の可能性も。
古いダムでは大きく転流させずに川の右半分、左半分で順番に
築堤していた例もあるそうですから。

竣工した後は閉塞させますが
通路があるんですからそこを利用して流すという工夫は他のダムでも見たことがあります。
新しくバルブやゲート付けたりしていましたが。


明谷ダムは実はとても古いダムです。
竣工は1931年。
エプロンには石張りが見えていたりします。


びっしりと綺麗にカットされた石が敷き詰められて美しい。
これは一番左岸よりの越流部からエプロンのライン。

この石の張り方は剣山の向こう側の取水堰堤とお揃いでした。


その堰堤です。


名前がいまいちはっきりしないのですが。
横にあった発電所は高野発電所というところでした。