元小屋ダム 見学 その3
湖面の流木を見ていて気になるのは
根っこ付きが流れてきているのは少なくて
ほとんどがチェーンソーで切った断面を有していることです。
山の斜面に放置されていた間伐材が洪水で流れ出てきているのです。
山が崩れて出てきた木材ではないので根っこが付いていないのです。
間伐しないと風水害でとんでもないことになる事例も聞いてきました。
平成16年の台風で兵庫県の山間部では大変なことになりました。
でも間伐しても放置されていたら結局こんな形で
洪水のたびにダムに負担をかけてしまう。
林業も後継者不足で大変だから問題の根は深そうです。
天端の右岸は山でこのように行き止まりです。
この先にあるのは壁だけ。
でもその手前には直下に降りる階段があるんですけど…
怖いよ。
これは降りたくない梯子と階段だと思う。
右岸の端っこから天端をみたところです。
御天気最高。
でもその湖面が阿鼻叫喚。
扉体の上流にワイヤーロープがくっ付けられているタイプのラジアルゲートで
こんなにゲートぎりぎりまで
しかも相当の厚さを持って流木が押し寄せていたら
ワイヤーに悪さしそうで怖くて操作したくないと思います。
でもまた出水があったらゲート操作しなくてはならないし
融雪出水のころまでになんとか片付いたらいいんですけど。
「下流面見えるところ行きたいんですよね?」
「はいぃぃ♪」
「探してみましょう」
「え・・」
管理の方が藪を漕いでビューポイントを捜索してくださいました。
熊が出たら怖いから後ろの方でびくびく待つ。
「ここからなら見えますよ〜」
「ありがとうございます」
と、見えた先にあったのはフラッシュボードの付いた一番左岸側のゲート。
「開けましょうよ〜 あのフラッシュボード開けて流木全部ながしちゃいたいですよぅぅ」
「もう溶接して電源も切ってあるんで絶対開きませんよ〜」
「折角フラッシュボードあるのにぃぃ」
いや、昔と違って今は捕捉流木を下流に流しちゃダメなのは重々知ってます。
分かっちゃいるけどこの酷い目に遭っているダム湖をみたら
ホントにこのフラッシュボード稼働させたいくらいの気持ちになったので。
濁った水は台風の後2週間以上経過したのに続いていました。
ダム湖を覆っていた流木は引き揚げられたとはいえまだまだ残っていました。
2016年、北海道のダムめぐりはこの元小屋ダム見学で終了しました。
連続してやってきた台風被害の大きさと
果敢に戦ったダムの様子を少しでも感じ取ろうと一生懸命見させていただきました。
お世話になった電源開発の皆様にお礼を申し上げます。
ありがとうございました♪