諸塚ダム 見学 その1

2012/1/1 更新

耳川水系のダムを見学すると決めた時
根性を入れて事前勉強して調べていたのが
九州でただ一基のホローグラビティ、諸塚ダムでした。

「なんで諸塚には下流側にスリットがあるのか?」

ダム愛好家の中ではずっとそれが気になっている事案でした。

国内の他のHGには下流側にスリットはないのです。

ダム名 管理 施工 竣工年
井川ダム 中部電力 間組 1957年
大森川ダム 四国電力 間組 1959年
木地山ダム 山形県 熊谷組 1960年
畑薙第二ダム 中部電力 間組 1961年
諸塚ダム 九州電力 間組 1961年
畑薙第一ダム 中部電力 間組 1962年
穴内川ダム 四国電力 鹿島建設 1963年
横山ダム 国土交通省 間組 1964年
河本ダム 岡山県 大本組 1964年
金山ダム 北海道開発局 鹿島建設 1967年
高根第二ダム 中部電力 熊谷組 1968年
蔵王ダム 山形県 熊谷組 1970年
内の倉ダム 北陸農政局 間組 1972年

という事で国内のHG13基のうち
実際に自分が見てきた8基の写真を並べてみます。


中部電力 井川ダム


中部電力 畑薙第一ダム


中部電力 畑薙第二ダム


岡山県 河本ダム


四国電力 大森川ダム


四国電力 穴内川ダム


国土交通省・中部地方整備局 横山ダム

横山ダムの下流面に在るのはオリフィスゲートです。
スリットじゃありませんのでお間違えなく。

私がまだ見学していないHGはダム便覧の中空重力式ダム一覧表でご覧ください。

HGの特徴の一つである堤体下流側の換気孔は共通しています。


中空重力式ダムのブロックの各部名称。
このブロックが連続することでブロック間に空間が作られます。
それゆえ、中空重力式と呼ばれるのです。


そして今回見学した九州電力の諸塚ダム。

他のHGと全然違う下流面。
スリットが有るだけではなく換気口がありません。
一体どういう構造なのでしょう。