三成ダム 再び その3

天端右岸でうろうろする事30分。
お約束の時間まで待たないとと思いつつ早く入りたくて仕方がない。

そわそわしていましたら左岸から職員の方がお越しになりました。

「おはようございます」
「おはようございます〜。本日見学をお願いしているものなんですが」
「はい。聞いていますよ。中々降りてこられないのでどうしたのかなと思って見てました」
「あ、そうなんですか。いや、10:00のお約束だったんでそれまではダメかなと思って」
「どうぞ」

という事でお約束の時間より早く天端に入れていただきました。


天端から見たダム湖です。
お水たっぷりです。

「以前も一度来ているんですがフェンスが閉っていたから天端に入れなくて諦めたんですよ〜」

三成ダムのダム湖は道路から離れていて殆ど姿を見る事が出来ないのです。


そしてゲート巻き上げ機の計器類。

「これ、竣工当時からのものですか」
「巻上機本体は当時の物をそのまま使っています。
この開度計は取り替えていますが」
「凄いなぁ。大切にしたらホントに長く使えるんですねぇ♪」
「メーカーからもこんなに大事にしてもらったら
新しいものに買い替えてもらえなくて困る(笑)って言われてるんです」

なんと昭和29年に竣工した時の機械がきっちりメンテナンスされて現在も現役稼働中。


ゲートは田原製作所の作品でした。

「土砂吐だけは新しいものに付け替えたんですよ」
「あ、右岸にプレートが有りましたね」

と、わくわくあちこち見ていると10:00になり
もう2人、職員の方が到着されました。

「おはようございます」
「おはようございます〜。本日見学をお願いしていました夜雀です」
「遠くからわざわざお越しくださいましてありがとうございます」
「いえいえこちらこそ。急なお願いを聞いていただいてすみません。
それにしてもやっぱり三成、カッコいいですね〜」

「そうですか?」
「カッコいいですよ〜特にこの土砂吐が凄い素敵です。
アーチ部分もこんなに切り立っていてドームアーチとかと全然イメージが違うでしょう。
このアーチ黎明期の風格漂うデザインがとにかくいいんですよ〜」

と、いきなりダム語りを始めてしまって職員の方に吃驚される。

「説明板ご覧なりました?」
「はい!!前回来た時はあれなかったですよね。最近造られたんですか」
「はい。お越しになった方に三成ダムの事を知ってもらおうと最近立てました」
「あ、それで思ったんですけどー。私、三成ダムは堤高36.0mで記憶しているんですが42.0mになっていましたね」
「図面を持ってきましたからご覧になっください」
「嬉しいです〜♪」

と、テンションあがりまくり。


左岸の操作所でダムの説明を受ける事になりました。
うはうはです。


中に入ってすぐ操作卓です。
窓からダムの様子を見ながら操作出来るんですね。