丸山ダム 見学 その12


まずは堤体内。監査廊へ。
管理所から堤体までの短い道のりで一生懸命
治水について勉強中なんです〜 とアピールしてしまいました。

「直轄ダムといえばやっぱり洪水調節が華ですが、今は夏季制限水位なんですか?」
「いえ、このダムはそういう区分はないんですよ。常時満水位だけです。」
「え?」
「このダムが作られた頃にはそういう基準が無かったんですね。」
「そうなんですか〜。発電で水を吐けるからそんなにシビアにならなくても大丈夫というのも在るんですか?」
「それもありますね。」


監査廊入り口。
ポータルに掲げられた凄い文字。
「静中動」

「これどっちから読むんですか?言わんとしている事はなんとなくわかるんですが。」
「そうですねぇ。動・中・静でしょうね。」

ダムが静かにあるように見えてその横の導水管で発電をしている水の流れは激しい。
イメージは伝わって参ります。

扉が開くと、とっても明るい監査廊が登場しました。


鼻に届く温泉の臭い。硫黄の臭いが漂う監査廊。
多分ここの水には硫化鉄が多く含まれているんじゃないかと思われます。


温泉の香り漂う監査廊の排水溝。
凄くお水たっぷり。涼しいです。

監査廊にはたくさんパネルが展示してありました。
それらの綺麗な写真は丸山ダム管理所のホームページで御覧ください。
資料もたくさん公開されています。


建設省のダム。治水ダムとして頑張ってきた丸山ダム。
関西電力の発電ダムでも在りますが洪水調節の為に頑張ってきた事が
やっぱりアピールされるべきかと思います。


これは過去に丸山ダムが戦ってきた洪水調節のデータです。

「計画洪水調節量を超えた水害があったのですか?」
「この1983年の台風10号がそうです。このダムは6,600m3/sの計画高水量を持っていますが
それを上回る8,200m3/sが入ってきて下流にも被害がでました。」

ゲートでの計画最大放流量が4800m3/sの丸山ダム。
下流の水位を考え、安全に出せる量が4800m3/s
それでも出す水より入る水が多くなったらもっと出さざるを得なくなります。
堤体を水が越流する事=コントロールできない水が出る事 です。

貯められる限界がサーチャージ水位です。
これを超えないようにする事が必要です。
もしダムが決壊したらそれこそ大変な被害が出るのですから。

丸山ダムのローラーゲートは8200m3/sを吐く能力を持っていました。
但し書き操作、クレストゲート全開を行わなくてはならなかった事例。

50年の歴史。
治水との戦い。
その中で唯一ついた黒星がこの1983年(昭和58年)水害でした。