丸沼ダム見学 その3
鉄柵の端っこからバットレスを覗きます。
鉄柵に阻まれてここからしかバットレスを眺められないのは悔しいです。
重要文化財は管理者に対して一般への公開を増やす機会を設けるように指示される事が多いので
現役発電堤体ではありますが今後、さらに公開の機会が増える事が期待されます。
しばらく左岸の歩き回れるわずかなスペースをうろちょろしていたのですが
どこかで聞いた音が定期的に耳に届きます。
こおぉーーん
最初は釣り客のボートが堤体に当たったのかと思うくらい大きな音で吃驚しました。
しかしこれはどこかで聞いた音。
井川神殿で同じ音を聞いたような..。
井川五郎ダムの中空で聞いた漏水升の排水の音にそっくりなのです。
音がする方をじっと見ていると音の後にさらさらと細く流れてくる水が見えました。
バットレスの奥のほうに転倒型漏水升がきっと隠れているように思いました。
そして異様に音が大きいのはバットレスの空間に音が反響しているからです。
漏水升はいくつかあるのでしょう。音の強弱が微妙に違いました。
ズームで右岸の堤体下の扉を。
見学の時にはここから堤体直下に出られるはず。
そしてバットレスの足元をこそこそっと歩いて左岸の下のこのスペースまで来れるはず。
柵にしがみついて餌をねだる犬のように顔がゆがむまで張り付いて
うきうきしておりましたら背後に足音が。
振り返ると(多分顔には縦に結露と汚れがついていた)そこには東京電力の方がおふたりお越しになっていました。
「おはようございまーす!」
「おはようございます」
「一番に入りたいんですけどー。見学は11時からですよね」
「はい。まだかなり時間ありますね(笑)」 ←まだ9時
「かなりたくさんの方がお越しになりそうだと聞いているんですが整理券の配布はあるんでしょうか?」
「いや..今のところそれは考えていませんが」
では並ぶのが一番よさそうです。
鉄柵をあけてテーブルを出したりヘルメットや資料を準備される様子を横目に見ながら
周辺をこそこそうろつきます。そこで
見つけてしまったこのプレート。
鉄柵のすぐそばにあったのです。