熊野川ダム 見学 その4


展望台は両岸にありますが階段を見て断念するほどの高さなので
天端レベルの展望スペースから堤体を見ようとしますが
この茂りっぷりでかなり苦労する。


何とかフェンスまでたどり着いて右岸から見た堤体です。
カッコいい。


一通りダムを見て左岸に戻ってきました。

するとそこに廃な施設があったのです。
表札を見るとこれは浄水場だったことが分かりました。

熊野川再開発工事にかかわる施設でした。


webで見つけた再開発の概要がよく分かる記事です。

熊野川の洪水調節計画では新しく黒川ダムを建設して洪水調節を行う事になっていました。
しかしダムを一基造る事は大きな環境変化を伴います。
全国のダム新規事業の見直しが行われた際に黒川ダムを造るよりも
熊野川ダムを再開発して上水道に割り当てられていた容量を洪水調節容量に振り替える事で
黒川ダム建設を中止するという判断があったのです。


説明板にあった流域模式図です。
熊野川筋と黒川筋。
合流して神通川に到達します。


白いコンクリートで新しくなったオリフィスゲート。

黒川ダムの代わりに働くことになったオリフィスゲート。

3.0mも越流標高を下げてゲートレスにする工事は大変だったと思いますが
折角、水を貯められるこれだけ素晴らしい堤体があるのだからゲートつけておけば
管理は大変になりますがダムのお役目、さらに充実したような気がしなくもないです。

でもゲートレスが採用される理由も聞いているとこの改修工事も仕方ないのかなと
複雑な気持ちになります。

色々なメッセージを伝えてくれる熊野川ダムですが
そういう事情はともかく
背が高くて堤趾導流壁がカッコいいので
それを愛でるだけでも行く価値がある素敵なダムだと思いました。