転石ダム 見学 その1
2012/2/11 更新
長崎県にやってきました。
空港でピックアップしてもらい、びゅーんとやってきたのは佐世保市です。
お世話になっているダムエンジニアの川崎秀明先生の
視察のお尻にくっつかせて頂けるという幸運が降ってきたので
大喜びでやってきました。
佐世保市は美しい近代水道用のメイソンリーフェイシングダムがたくさんあるのです。
それも日本の近代ダムの父・吉村長策技師が設計に関わられた名ダムがたくさんあるのです。
専門家の方の説明を頂きながら名堤体を間近で見られる幸せ♪
ああ、ありがたい。ありがたい。
まず最初に来たのは転石ダムです。
重力式コンクリートダムですが堤体下流の角度とカーブが
独特なので見ていて不思議だなぁという気持ちになるダムです。
門柱には転石水源地の文字です。
こちらが水利使用標識になります。
ちなみにダムのある場所の地名は柚木で転石ではありません。
もともとは管理しておられる方の詰所、見張り所であったのかなと
思われる建物がありました。
一部朽ちていましたので現在は管理の方が常在していないようです。
ゲートから詰所の建物の横を通ってずーっと堤体の方にまっすぐ道がついています。
途中で橋が一つ架かっています。
橋が架かっているのは洪水吐水路の上です。
堤体の左岸側に洪水吐があるのです。
それを谷の深いところ、元々の川筋に戻すように水路が伸びています。
そして洪水吐はこのように非常に大きな段で構成されたカスケード式です。
舞鶴の岸谷ダムや周南市の一の井手ダムとお揃いです。
岸谷ダムは舞鶴鎮守府の海軍さんの水源地ですし
一の井手ダムは海軍燃料省のダムで
いずれも海軍さん繋がり。
そして佐世保の水道用ダム群も海軍さん繋がりです。
カスケードの横から見た堤体です。
堤体の標準断面は普通の重力式ダムのような
三角形ではなくすーっと首が伸びた形状です。
なので雨水の流れもシンプルな三角断面を有する重力式ダムと違って
黴の付き方も独特です。
綺麗に草刈りされている水路横の階段をひたすら登ります。
えっちらおっちら。
もし草刈りされずにぼうぼうだったら
ここからこんなに綺麗に堤体を見ることはできなかったと思います。
堤体の観察はやはり冬が良いです。
熱中症と虫問題もクリアされるし。
ええ感じ♪で天端から直下までが撮れました。
元々の川底の高さであろう谷底に取水塔から繋がる
底樋のポータルが見えています。