菰田ダム 見学 その1
2021/3/21 更新
岡本水源地からほど近い菰田ダムにやってきました。
駐車場に説明板がありましたが転石や相当のデザインと異なります。
転石と相当は日本遺産で鎮守府繋がりで同じデザインだったのに。
菰田ダムは佐世保市水道が造ったダムですので。
でも横に日本遺産の柱が立っている。
色々、謎。
何か理由はあるはずだけど理解が及ばない。
菰田ダムのスペックです。
堤高は40mで堤頂長は387.7m。
とても横長の堤体です。
佐世保市水道は国内で10番目に近代水道が整備された市です。
近代水道を構成する時に外せないものは
・濾過
・有圧送水
・閉鎖管路
の三つです。
飲用できるまで浄化した水を
ゴミなどが入り込まないように閉鎖した管で
管に万が一破損があっても圧力がかかっているので
水が噴き出すことはあってもゴミなどを引きこむことがない
という仕組みで汚染されていない安全な水を届けることができるのです。
日本で最初の近代水道発祥の地は横浜です。
横浜では貯水池地を造るのではなく河川から水を撮って濾過していました。
最初は軍水道からおすそわけをもらっていましたが
軍水道も水源開発を次々に行わなくてはならなくなり
水需要に対して供給量はかつかつ。
佐世保市は軍の協力の元、市民用の水源を確保するべく
ダム建設に乗り出しました。
その佐世保市のダム事業で最初に建設されたのがこの菰田ダムになります。
堤体に突然、西洋風のポータル。
今はアルミサッシですが元々はどんな扉が付けられていたのか
とても気になります監査廊の入口。
暮れかけてきた夕陽で全面照らしだされています。
クレスト越流部を見て、ピアかが華奢だなぁと思うなど。
堤体におさわりできる距離から見上げたところです。
コンクリート、ふんだんに使われています。
コスト云々より短工期でとにかく早く市民に水を!!
という気合のコンクリート。
じーっと見ていると導流壁で目が止まりました。
これはっ…!!
北富士、大津呂とお揃いではないかっ!!
壁がぴょこんと立っているタイプではありません。
断面が三角(正確には台形)で堤体にすりつけられている導流壁。
北富士ダムと大津呂ダムのお洒落導流壁と同じデザインです。
まさかこんな遠くルーツがあったのか?
このタイプの導流壁大好きなのでここで相当、騒ぎました。
ほぼ真下から見上げた天端橋梁。
ピアが細いから全部が華奢に見えるマジック。