小牧ダム見学 その5

クレスト放流も素敵ですが風雪に絶えてきた
コンクリートの色があまりに素敵なので魚道に擦り寄ります。

天端から一生懸命身を乗り出すとなんとそこに百合が咲いていました。
なんと風情のある魚道跡♪

造られてからわずか4年しか働いていなかった魚道ですが
稼動中は67000匹もの鮎を上流に遡上させていたそうです。

ゲートのピアをじっと見ると75年経ってあちこち痛んでいる様子が見て取れます。
でも現役。
このくらいでコンクリートは負けないのです。

登録有形文化財。
現在も力いっぱい働く建造物が文化財になりました。
所々、痛んで苔が生えているところもあったコンクリート。
この堤体が造られてからずっと、風雪と水と戦いつづけてきたのだという
強さと使命の重さを見せてくれます。
水の勢いでダムの下流側の川底が掘り返されてしまう洗掘を防止する為の副ダムが造られたのは国内で初めてです。
堤体内に監査廊というものが初めて作られたのもこのダムだそうです。
魚の遡上を妨げない為にエレベーター式魚道が設置されていました。
初めて排砂ゲートがつけられたのもこのダムだそうです。
大正13年に50m級のダムとして大井ダムや帝釈川ダムができました。
昭和5年に80m級のダムとして小牧ダムができました。
昭和29年には国内初の100m級のダムとして丸山ダムができました。
昭和31年には堤高155mの佐久間ダムができました。
そして昭和38年には186mの黒部第四ダムができました。
いくつも造られてきた発電堤体。
それは日本のダム技術の最先端を走っていたのです。
堤頂長300m。
そこにずらりと並んだ17門のラジアルゲート。
川幅一杯にラジアルゲートを並べている堤体は他にもありますが
80m級の堤体でこれだけのゲートを持っているところは少ないです。
しかもそれが時々とはいえ全門開放するなんて素敵過ぎます。
お天気が良くなかったのが悔しいです。
クレスト放流はやっぱり青空の下が最高です。
大雨の時にクレスト放流しているのを見るとドキドキハラハラ。
頑張って!頑張って!という気持ちが先に立ってしまうので
わくわく楽しい気分だけで堤体を見られませんから。
クレスト放流と出会えただけでラッキーと思うべきかと自分をいさめつつ
いつか17門全門開放を見たいと思った素晴らしい土木遺産&登録有形文化財の小牧ダムでした。
↓
おまけのぎもん

右岸に立つ水利使用標識。

えーっ うそーん。
小牧ダムは発電堤体やー。
灌漑と違うー。
と、ごねたくなりました。
どして?

物凄く細かい取水区分。
下流に関西電力小牧発電所がありますがその分に対しては別のところに標識が立っているんでしょうか。
不思議です。