小匠ダム 見学 その7


天端から見た魚道。
普段はもっと階段式魚道が良くわかるんようなのですが
この日は普段よりかなり水量が多かったみたいで
オーバーフロー状態でした。


上流を見ると静かな川が山の間にあるだけ。

人の声が聞こえない
車の音も聞こえない
鳥の声が時折届くほかは
水音が響くだけという
とても静かな朝。

こういう時間が欲しくて自分は山に川に行くのです。


現在、水を通している底部樋管の呑口。
流木止めのスクリーンが設置されています。


行き止まりの右岸から天端を見たところ。
苔むしてとても良い感じです。


下流側。
前面に生えた苔がやっぱりカモフラージュ度をあげています。
50年物の堤体ならではです。


上流面。
少し勾配が付けてあります。

出水時にはどのくらいの水が押し寄せるのでしょうか。


朝日が堤体を照らし出した時に一枚撮りました。

天端の説明板にも書かれていたのですが小匠川のある太田川流域では
昭和14年10月17日に大水害が発生しました。
時間雨量101.55mm、一日雨量420.7mmという豪雨がこの場所を襲ったのです。

この水害で太田川下流は大規模な被害を受けました。
特に田んぼや畑といった農地に被害が甚大だった事もあり
小匠ダムは「農地防災」を主目的として造られることになったダムなのです。

戦後間もないころに造られた穴あきダム
洪水調節専門の防災ダム

50年、この場所で頑張ってきたダムは
上下流を行き来する水棲生物の生活を妨げることなく
土砂を貯めこむ事もなく
すっかり自然に溶け込んでいます。

治水専門のダムもいくつか見てきましたが
これだけ個性的なダムは初めてです。

黎明期の治水専門防災ダムの姿を見ることができたように思います。

非常に個性的で見どころ満載の小匠ダムでした。

見学許可を下さった和歌山県にお礼申し上げます。
ありがとうございました。