蹴上発電所 公式見学 その1

2018/3/11 更新


関西電力様のtwitterで発表された蹴上発電所見学会のお知らせです。

蹴上ーっ!
事業用水力発電発祥の聖地・蹴上発電所ーっ!
見、見に行かねば。
何としても見に行かねば。
磯庭園も見に行った
三居沢発電所も見に行った
残る聖地は蹴上だーっ♪

この発表を見て気もそぞろになりつつ
発表翌日に電話しました。
もう予約でいっぱいかもしれないけどダメ元で掛けてみました。

しかし・・・
掛けても掛けても話し中。

負けないぞっ。
とらいあげいんっ!

かかったっ!!

「もしもしっ!!蹴上発電所の見学会の申し込みなんですが3/2はもういっぱいですか!?」
「はい。午後はもういっぱいですね」
「え…!?  では 午前は、第一回目は まだ空席あるんですか??」
「はい。空いていますよ。大丈夫ですよ(笑)」
「ではではでは午前の部でお願いしますっ!!すぐ申込書お送りしますので何とぞよろしくっ!!」

すでに記入してあった申込書を即座に送信っ!!

数十分後、携帯電話が鳴り、申込確定の連絡をいただくことができました。
やったやったやったぁ!!
記念すべき公式見学会第一回目に参加できるー♪ 

◆ ◆


見学会に参加できることが確定しましたので帝都でも予習。
水力発電勉強するならこの本が最強なんだよなと思いつつ
流石に入手困難な「水力技術百年史」。
ほしいな〜・・・。
ほんとにこの本ほしいな〜。


127年前に運転開始。
最初は120馬力のペルトン水車2台、発電機2台体制でのスタートでした。


これが蹴上発電所の初号機と呼べる
第一期発電所の平面図です。
最初は水車も発電機も2台ずつだったのが
電気の需要に応えるためにどんどん増設されました。


どんどん増設されたのはいいんですけど
黎明期ならではの混迷が…。
今では考えられない凄い状態になっていたようです。
ばーらばらで並列運転出来ないとか凄い話。


この第一期発電所は現在は残っていません。
建て替えられたのです。

明治30年までに合計出力1.76MWに増強され続けましたが
明治45年にはこれらの設備を取り壊して
第二期発電所が作られることになったのです。


こちらが現在も残っている煉瓦造りの建屋の第二期発電所の断面図です。
第二期発電所は近代化産業遺産や土木学会選奨土木遺産の指定を受けています。
今回の見学で一番人気は間違いなくこの第二期発電所建屋でしょう。

電力需要に応えようと発電機買い足し買い足し頑張ってきましたが
並列運転できないのはとても大変だし、電力需要の増加は著しく
第一期発電所だけでは電気が足りなくなってきていました。

琵琶湖疏水も第一疏水だけでは足りないので第二疏水建設にシフトします。
その時にパワーアップして生まれたのが第二期発電所になります。
1.76MWから一気に4.8MWになりました。

第二期発電所では発電機がそろえられました。
水車もペルトン水車からフランシス水車に変更です。

現在も稼働中の第三期発電所は第二期発電所の隣に建てられています。
こちらは水車と発電機を見せていただけるらしいと聞いています。
わくわくっ。

◆ ◆


前日まで勉強足りないかもしれないけど
資料は読み込んでやってきました見学当日。
京都の地下鉄に水道局の広告。


蹴上駅に到着しました。


改札を出ると案内看板。
そうか、そうくるか。
南禅寺と永観堂とインクラインなのか。


案内に従って1番出口を出ると道路をはさんで真向かいに
煉瓦の建物がちらっと見えますがこれは蹴上発電所ではなく
蹴上浄水場の建屋です。


集合時間までかなりあるのでまずは周辺散策。
とりあえず向かうのはねじりまんぽ。


まんぽ〜♪


まんぽを抜けると目の前に現れるのが水圧鉄管。


水圧鉄管とインクラインの間を登っていくと殉教者之碑があります。
琵琶湖疏水の工事にかかわる慰霊碑は他にもいくつかあるのですが
こちらの慰霊碑は京都市電気局が建立されたものです。


そしてさらに登っていくと田辺朔郎博士銅像と蹴上発電所取水口
が並ぶ蹴上疏水公園のてっぺんに到着です。