川俣ダム見学再び その3
あんまりよくない岩盤の外側を覆うカッコいい部分。
押え壁です。
トランスミッティングウォールを作ったら次に行うのが岩盤PS工。
今回、更新されるのはこの岩盤PS工に使用されている鉄物の更新です。
つまり岩盤締め付け工の更新なのです。
左岸に走る断層にグラウト工でセメントミルクを注入。
断層の向こうの岩盤までトランスミッティングウォールを縫い縫いする役目をしているのが
Dywidag工。
岩盤と押え壁を縫い縫いする役目をしているのが
B.B.RV工。
右岸で行われたのが押え壁と岩盤までをがっちり縫い縫いする
WireRope工。
山の中にコンクリートの壁が作られてそれが
こんなごっつい鋼製ワイヤーなどで縫い縫いされているわけです。
こんな感じでとにかく詳しく記録されていました。
他のアーチダムで同じような例があります。
奥越で無敗のレコード更新中の真名川ダムです。
非対称放物線不等圧アーチ式コンクリートダム。
真名川ダムの右岸にあるこの部分。
こちらも押え壁と地山が縫い縫いされているんです。
川俣ダム竣工式の写真です。
お祝い放流だわー♪
しかしほんとに狭いな瀬戸合峡。
空を見上げるとクレーンがとまっていました。
深い深い谷に資材を運ぶのです。
50数年前に工事が行われていた時のように。
ダムは一基作られる毎にたくさんの土木技術を進化させてきました。
当時の最新技術でも今ではロストテクノロジーと呼ばれるものもあるでしょう。
技術の発展につながった様々な工法。
老朽化した部分の補修。
今後、各地で竣工して半世紀以上になるコンクリートダムはどんどん出てきます。
再開発工事もですが補修工事も増えてくると思います。
1966年竣工です。
50年頑張ってきました。
これからも頑張るのです。
人と同じです。
痛む箇所も出てきて当然。
下流を守るため
大切な水をためるため
人のためにダムはあります。
ダムとして働き続けるために必要な更新工事。
安全に工事が進みますようにとダムの神様にお祈りです。
突然に付録のおまけで見学会に飛び入りさせて頂きましたが
やかましい関西弁にいやな顔一つせずお相手くださった主賓の皆様
丁寧に説明を下さった各ダム管理所の皆様
ありがとうございました。
おまけ
宇都宮経由だもの
5人前です。念のため。