川俣ダム見学 再び その1
2016/8/11 更新
鬼怒川上流にて五十里ダム、湯西川ダムを見学し
次に到着したのが川治ダムです。
キャットウォークにも通していただいたのですが
主賓の中に本気の高所恐怖症の方がいらして
冗談抜きの高所恐怖症の方を久しぶりに目にした感。
中段キャットウォークといえど堤高140.0mの川治ダムですから高さは半端ない。
こちらは平成27年9月関東・東北豪雨での川治ダムのハイドログラフになります。
これひとつだけを見ると疑問がわいてくるハイドログラフ。
なんでそんなに短時間に二山ピークができているのか。
上にある降雨を示すハイエトグラフを見る限り
こんな二山ピークができるような雨の降り方はしていない。
それを解明してくれるのが上流にある川俣ダムのハイドログラフです。
川俣ダムはピークカットの後、吃驚するような絞り込みです。
上流の川俣ダムの最大時間雨量は9月9日の15:00〜16:00にかけての46mm/h
最大流入量は9日の18:00で約635m3/s
川治ダムの最大時間雨量流は9月10日02:00〜03:00にかけての63mm/h
最大流入量は10日の01:00で1160m3/s
川治ダムの二山ピークのうち一つ目のピークは
上にあるハイエトグラフで見て頂くと分かりますが
川俣ダムからの放流350m3/s+川治ダム集水域の分なのです。
なので川俣ダムが10日の00:00〜04:00位からどんどん絞り込んで貯留し
放流量を10m3/sまで絞り込んだために一つのピークができているわけです。
その後に川治ダムの集水域に一番の降雨があり
これが二山目のピークを示しているのです。
湯西川と五十里ダムは重力式ペア
川俣ダムと川治ダムはアーチペア
絆は固い。
川治ダム見学の後、東電様の黒部ダムに到着。
晴れてきたことと新緑の美しさにビビッドカラーで撮影してしまった♪
お水がもうすっごく綺麗♪
やっぱり黒部(東電)には美しい水がお似合い♪
しかし、土砂吐からの放流をしておられたので
ライニング材がよく見えなかった。
ゴムベースのライニング材。
2007年からどのくらい摩耗しているか
逆に全然減っていないか見比べたかったけどこれは仕方なし。
そして本日の最終目的地
最も奥地にある川俣ダムに到着しました〜♪
わぁ
ゲートハウス、新しくなっちゃったんだね〜
以前来た時はまだ古い庇の出ているゲートハウスだったけど
雪が大変ってお聞きしていたから
管理しやすい形になったんだねぇ
とにかく縦長の川俣ダムは渡らっしゃい吊り橋まで行かないと全景を撮りにくい。
普通に撮ると上半分だけになる。
川俣ダムの特徴は縦長ですがとにかくコンパクトな堤体ということです。
堤高 117.0m
堤頂長 131.0m
堤敷幅(crown) 12.0m (abatment 15.843m)
天端幅(crown) 3.083m(abatment 3.083m)
凄く薄く造られているんです。
薄薄アーチダムなのです。
ダム湖のお水も凄く綺麗。
流石、奥鬼怒の水がめ。
天端右岸にこんな説明板が立っていました。
1966年(昭和41)竣工から50年経過しました。
川俣ダムのダムカードの裏の“こだわり技術”にも書かれている
トランスミッティングウォール。
そして両岸の様々な岩盤PS工。
この3種類の岩盤PS工の更新が行われることになったそうです。