金山ダム 見学 その5


金山ダムの取水塔です。

「・・・カッコいいですねー」
「すごくカッコいいですね〜」

ご一緒していただいた方と同じベクトルでかっこよさにぴぴっときた♪


いや〜 これは実にかっこいい取水塔だ。
クールだ。
でもベージュというカラーがマッチしていて
シャープなんだけと優しい。
うん。
カッコいい取水塔。


天端レベルから下流に移動してきました。
直下からも愛でる事が出来る金山ダムです。


取水塔と同じベージュのクレストゲートです。
元気に放流しているのはホロージェットバルブですね。


そして目の前の川はこんな惨状に。

竣工してからこの場所には雑草が群落を作り繁茂して
大きく木々も育って樹林帯が出来ていたようです。
それが今回の放流で文字通り根こそぎ流れていったのです。

滝里ダムと金山ダムの間の洗掘された河岸に引っ掛かっていた
大量の木々の一部にここにあった樹林帯の木々も含まれているのかもしれません。

◆ ◆

T1610は金山ダムが竣工してから最大の流入量でした。


こちらはリアルタイム情報 川の防災情報のスクリーンショットです。
とんでもない流入量(緑の線)に対して8月30日からじわじわ放流量(黒の線)は増えていきます。
しかし放流量は金山ダムの本則操作通り240m3/sでピークカットに入り
その後、降雨のピークが過ぎてから但し書き操作に入りましたので
放流量は500m3/s近くに増えていますがちょっと不思議なカーブで
放流量の増加を止めピークカットのようになっています。
そして流入量に追い付いて同量を放流し始めましたが
またまた途中でかくんと240m3/sまで下がっています。

見れば見るほど気になるハイドログラフ。

平成28年台風10号(T1610)の金山ダムのハイドログラフについて
洪水期が終わってから管理所の方にお聞きしました。


立て続けにやってきた台風でしたが
T1610の前にやってきたT1609の後期放流は無事に終了しており
金山ダムは制限水位まで水位を低下させていました。

しかしどれだけ迷走するんだという変な動きを続けたT1610。
ふらふらゆっくりと西にすすんで南下して940hPaまで力をつけて再北上。
やってくるならとんでもない雨を持ってくるという予測も出ていました。


金山ダム管理所は併設されている北海道電力・金山発電所の
利水容量に関わってくることだけど水位下げておきたいので
放流させてもらえないだろうかとお願いしてさらに-60cm
確保しておかれたそうです。

協力してくださった北海道電力様ありがとうっ!!

そして雨がやってきました。
金山ダムの洪水調節は流入量が80m3/sを超えると開始になります。

クレストゲートの越流高はEL337.0m。
洪水調節開始時の水位はEL337.86m。


使える水深はサーチャージ水位のEL345.0mまで7mと少し。
この状態で既往最大の出水と戦いました。

結果、但し書き操作まで行きましたが
下流の被害を最小限にする凄い操作が行われたのです。


更に後日発表されたこちらの公式発表データをみるとまたまた謎が深まりました。


@とAとBが謎ポイントです。


但し書き操作に移行したのならこんな風になるはずなのです。
黄色と黒の線で示しているのが本来描かれるはずであったであろう
放流量の線です。

赤の→で示しているところが何か意図があってやっていると思われる操作部分。
但し書き操作なのに途中で横引き
流入量がまだ多いのにいきなりの絞り込み
現地で何があったのでしょう。

◆ ◆


降雨のピークは8月29日と8月30日の日付変更線が変わるあたり。
ここで時間雨量、24.4mm、20.1mmと、どかっと降っています。
流入量のピークは時間が遅れますのでこの20mm超の雨
が最大流入量を記録したのが3:00で1556m3/sにも達しました。


すごく気になる最初のポイント。
ここだけぴっと放流量が下がっているのなんだろう?
これは管理所の方にお聞きしたところ
ここで発電設備に故障が発生し発電放流ができなくなったために
一時的に放流量が低下したのだそうです。
すぐゲート放流で代替してます。


本則操作通り、金山ダムはこの時、放流量を240m3/sでピークカット。
降雨ピークは過ぎていましたが流入量がガンガン増えていく中
ピークカットで頑張る。


しかしカットすれば当然、ダム湖貯水位は上昇。
8月31日6:00にEL343.5mを突破しました。


ダム天端を越流させるわけにはいきません。
この水位に達することは予測されていますので
ここから但し書き操作に入ります。

放流量を490m3/sに3時間かけてゆっくり引き上げていきます。
この時に雨はもう降っておらず
集水域に降った水が流出してくる段階だったので
流入量は下がってきています。


なのに!!
Qin=Ooutになっていないのに!!
但し書き操作なのに!!
490m3/sくらいのところでまたまた一定量放流にしているのです!!

これもなんでかなと思ったので管理所の方にお聞きしたところ
直下の道道の狭窄部で川と道路がすごく近い場所があり
すでに放流で洗掘されているので500m3/s以上になったら道が無くなる
と北海道から管理所に連絡が入っていたために
500m3/sで増加させるのを止めたのだということです。

前線性降雨と違って雨域がはっきりして降るか降らないかが明確なことが多い台風性降雨。
T1610もその特性通り、8月31日1:00以降は少雨となっていました。


普通は流入量に追い付くために放流量を増やしていき
Qin=Qoutにして流入量が下がるのを待ち
定められた量に達したらその量で後期放流に移行します。

まだ流入量は多かったのですが
8月31日16:00放流量を240m3/sに再び下げます。
この量で後期放流に移行しました。


ここもいきなり絞り込んでいるのでどうしてですかとお聞きしたら
下流の川沿いで道路等の洗掘、流失を防ぐため
応急工事としてコンクリート製の根固めブロックを投入する事になっていたのですが
500m3/sも放流していたらブロック投入できません。

金山ダム管理所は流入量が下がってきていたので
ダム湖貯水容量をぎりぎりまで使えば240m3/sでいけると判断して
どーんと絞ったんだそうで、この決断、惚れぼれします♪

最初から最後まで次々と訪れる試練を
想定内ですと完璧にクリアして最良の操作を実施してくださったのです。

西日本のダムでも難しいこの大技をこんなにさりげなく決めてくださるなんて
どれだけ凄いんだと感動でフルフルしてしまいます♪

T1610における洪水調節(防災操作)で金山ダムは
下流の布部地点の水位を2.3mも下げることに成功したのです。

既往最大の出水の中
素晴らしい操作でした。

空知川で長年頑張ってきた金山ダム。
これからも滝里ダムと力を合わせて頑張ってくださいと
声をかけてきた金山ダム見学でした。

 

おまけ

ポテチ応援

鉄板お約束の飛行機の機内でパンパンになったポテチ袋写真。
生産者還元商品ということで
地元でしか買えないらしいので珍しくて購入しました。

ポテチ、あまり買わないけど一食置き換えたら一袋食べられるなと思いました。