柿原水源地第一貯水池堰堤 見学 その4


天端の真ん中あたりに取水の為のハンドルが残っています。
バルコニーのような反円柱。

でも神戸市水道局の堤体3兄弟のような豪奢な造りではありません。
シンプルに必要なものだけを配置しています。


左岸を見た所です。
ここから先は天端が在りません。
越流部になります。


一生懸命手を伸ばして撮りました。

越流部は滑らかなカーブではなく
角の立った壁です。
その下から滑らかに石張りが続いています。

これまた他の石積・石張り堤体では見たことがない大胆な造りです。
流木と流塵の引っ掛かり方は第二貯水池堰堤とそっくりですね。


傾斜は相当きついです。
切り立っているというのがふさわしい角度。

地山をゴリゴリ削っている雰囲気もないので
堤体積、かなり少ないと思います。


堤体下流は本気で近づけない渓流です。
岩にダイレクトに水が流れ落ちていきます。


コンクリートに魅力を感じない人ならやっぱり
第一貯水池堰堤の方が歴史もあり立派なものだと感じられるのは理解できる気がしました。

個人的には第二貯水池堰堤の遺跡のような大迫力の方がやっぱり好きですが。


ダム湖の奥まで見通せます。

たっぷりたまったお水。
ゆっくり愛でたいけど土砂降りです。
悔しいなぁ。

廃貯水池

廃堰堤

もう使われなくなったダム

柿原水源地は役目を終えた施設群です。
でもそこにある堤体は今までやってきた仕事を誇るように
凛々しく今もしっかりとお水をたたえています。

いつでも仕事を再開できるといわんばかりに。

宇和島の水源として頑張ってきた誇りを身に纏い
雨の中、美しい越流を見せてくれた
柿原水源地 第一貯水堰堤 第二貯水池堰堤 洗堰

いずれも素晴らしい産業遺構です。

トラバースポイントがあるので誰にでもお気軽に進められないのがやっぱり残念ですが
是非このダムを見たいという方は
藪と崩れ対策、ハンターの方に位置を教える対策、猪対策をしっかりとなさった上で
訪問されることをお勧めします。

気合は・・・
ほどほどでいいと思います。