椛川ダム建設現場 見学 その4


ダムの見下ろしができる場所に来ました。


さっきクレーンでつり上げられてきたパイパックが
待機しています。


また来た また来た
凄い正確さでまたパケットがコンクリート運んできました。


ざああああっっ!!


練り練り練り練り!!


バケットの動きを追っていると谷の底に川面が見えました。
転流された椛川です。


堤体を見下ろしていた場所のすぐ近くには管理所の建物も出来ていました。


更に、安河内先生にビューポイントをご案内頂きます。


ここは直下から堤体を見られるところです。
市道のようで時々、地元の方も車で通られていました。


下流にかかる橋の上から見たところです。


今は切り欠いたような形で堰上げしてしまわないようになっている
副ダムの下に等間隔でコンクリートブロックが並べられていました。


転流された椛川の水が流れてくるところです。

「新しいダムをつくっています」

堤体はとてもシンプルです
RCD工法で建設を進める時に手間がかかる
コンジットゲート等の複雑な仕組はありません。

素人考えで見ると半分の工期でも可能だったのではと思えます。

しかし作業時間には厳しい制限があり
ここまで堤体が立ち上がるのに5年かかったのです。

なので頭には疑問符が飛びました。

椛川ダムは
工事の音が周辺にお住まいの方の生活に影響を与えないよう
堤体の打設は昼間だけという制約があったのだそうです。

ダム建設では
“○○ダムではこうだったからこのダムでもこうだろう”
というのは、その現場に対してとても失礼なことであると聞きました。

ダム建設は
その地域にお住まいの人
受益者
発注者
全ての声にこたえる為に
土木技術の積み上げられてきた英知を総動員して
この場所でダムを建設する時に最適な解はなにか
それを突き詰めてプラントのレイアウトをし
必要であれば臨機応変に変更もし
工事を進めていくものなのだそうです。

365日24時間、打設を進められる恵まれたダムサイトだけではないのです。


もうすぐ完成です。

長い年月をかけて少しずつ少しずつ
大きくなってきた堤体がもうすぐ天端の高さに届きます。

そしてその後に試験湛水試験を経てやっとデビューできるのです。

現場の正確無比なクレーンと建機の動きに大喜びし
専門家の先生からダム建設の精神を少しだけ学ばせてもらった
椛川ダム見学でした。

現場の皆様、どうぞご安全に。