漁川ダム 見学 その2


2014年9月11日。

突然の豪雨が支笏湖を中心にこのエリアを襲いました。

ちょうど同じ日にwDN-Osakaが開催だったので
徹夜でスライドチェック作業していたので
ニュース映像や気象庁発表画像を確保していました。


天気図ではこんな感じでした。
これは当日の3:00amの天気図。

6:15amの気象衛星画像。
恵庭市、支笏湖の上に真っ白な雲の塊があります。

同時刻のX-rain。

何が起きたーっ!!
6:33amのX-Rain。

こちらは高解像度降水ナウキャスト。6:25am

そして特別警報が発令されたのです。
6:33amには気象庁のHPに発表されていました。

ここで心配になって、札幌にお住まいの
本日、夕張シューパロダムと漁川ダムにご案内くださっている方に
メールで大丈夫ですかっ!?と問い合わせたところ
少し経っておっそろしい内容のお返事が。
札幌市街でどえらいことになっているという内容だったのです。

札幌が心配だよぅぅぅ。
とはらはらしながらニュースを見続けていると…


9月11日、近畿のNHKではこの日、7:45から朝の連続ドラマまでの間に
福知山の水害と大野ダムの操作、現状と課題についての特集があったのです。


ダム操作がどれだけ難しいかを伝えようとする内容でもあったのですが
ちょっとこの短い時間ではいくらCGアニメを使っても伝えきれないような…
と北海道を心配しつつ朝の連続ドラマに突入。

ニュースで朝の連続ドラマが終わった直後でした。
「北海道に土砂災害・浸水・氾濫に最大級警戒」
「北海道 苫小牧 平野部付近 レーダー解析雨量110ミリ(〜午前7時半まで)」
という緊迫したアナウンサーの声がテレビから飛んできたのです。


ほんとに突然の雨でした。
凄い雨がピンポイントでこの辺りだけに降ったのです。
ピーク時には70mm/hにも達した大雨でした。

70mm/h級の雨が正味1時間降り続いたらどうなるか。
日本のどの場所であっても山が崩れて大変な災害が起きます。
平成24年の京都府南部地域豪雨(お盆豪雨)のようなことになるのです。
この時も天ヶ瀬ダム地点で70mm/hを超える雨が降っています。


平成25年8月から特別警報の運用が開始になりました。
平成26年は3回あってこれが3例目だったとのこと。
そうそう出てほしくない特別警報ですがお天気が原因ですから仕方ない。


記録的短時間豪雨などでニュースでも降雨強度を
100ml/h超で目にすることが頻繁になっていますが
それは時間雨量に換算したらそうなるということであって
正味一時間に渡ってそれだけの雨が降ったわけではなく
空に燃料の雲がなくなれば燃料切れで雨は降りやみます。

バックビルディング現象は次々に雨の燃料になる雨雲が
供給される状態です。
降りやまないのです。


この突然の降雨に対して
豊平川ダム統合管理事務所の豊平峡ダム、定山渓ダム
そして恵庭市を守るここ、漁川ダムが頑張ったのです。
過去事例と比べても桁違いのボリュームが押し寄せたけれど
完璧にカットしてくれたのです。


ほんとによく頑張ってくれました。
漁川ダム防災操作効果のページの平成26年9月11日防災操作状況をご覧ください。


直後はダム周辺の道路の損壊がすさまじかったようで
それもまとめられた資料が公開されています。
詳しくは北海道開発建設部による支笏豪雨災害の資料をご覧ください。