岩井谷ダム 見学 その3


狭い谷を塞ぐ堤体は左右に取水口とゲートをもっていますが
中央はこのように全面越流ののっぺりさん。
そのコンクリートの表面は上流から絶えず流れ来る土砂の細かい粒子で
表面がつるつる摩耗しています。


左が右岸取水口の越流部。
取水量以上の水はこのように川に還される仕組み。


岩井谷ダムのダム湖と呼んでいいのか
堤体の直上流は岩井谷と真川の合流点です。
もともと大きな貯水池を設けると言う事で造ったようには見えません。

川面を見ると二つのルートでこんなに水質も違う。
真川からの水はにごにご土色しているのに
岩井谷からの水は比較的澄んでいる薄緑色。


堤体の上には管理通路の吊り橋が架けられています。
るんるん渡って右岸に向かいます。


これは左岸取水口とローリングゲート。
左のスクリーンからお水が入り、有峰ダムに向かいます。

このダムは左岸右岸にそれぞれ取水口を持っているのが不思議な感じ。
普通のダムって片方の事が多いと思います。

「どうして左右に設けてあるのですか?」
「上流の真川からの水量と岩井谷からの水量に差があって
雨の降り方によっては片方だけ多い時などもあるのです。
この立地ですからどちらかに偏って水が取りにくくなる事がないように
両方に取水口を設けています」

凄い工夫だった!!
このダムならではの工夫だった!!


峡谷のこんな狭い所に
岩盤の上に築造されているんです。
左右から迫るコンクリートの滑らかな壁と中央の堤体からの水が
きゅーーっと集められて下流に流れ下る。

もうたまらん色気。
神一ですかこの色気。