今渡ダム 見学 その5


美濃川合発電所の取水口のスクリーンには
除塵機が二台ありました。
今渡発電所側は一台です。
美濃川合発電所の方が流速も速く右岸側に
流塵が集まりやすいからなんだそうです。

取水口に大型の除塵機を二台装備しているところも他で見たことないです。


取水口の前の導流壁と網場です。

古くからあるダムならではだと思いますが
取水口の壁の上は住宅地でした。


「こちらはこのようにすぐ近くにお住まいの方がたくさんおられますので
除塵機のコンベアにはなるべく音が軽減されるようにゴムを張っています」
「わ!すごい」

除塵機がそれなりに大きなものをレーキで引き揚げ
それがコンベアに自動でがらがらがらと落とされる仕組みなのですが
葉っぱや小さいゴミと違って流木なんかはそれなりに大きな音が出ます。
なので騒音対策をきちんとされているわけですね。


「なんでここのゲート白いんでしょうね」
「落ち着かないですね」
「あ、やっぱり黒でないと落ち着かないですか」
「はい」

関西電力の方は黒ゲートでないと落ち着かない法則。

うーん。
これも住宅地が近いから圧迫感を減らそうとして
黒以外で塗装されたりしたとか
心配りなのではないかなと思って見ていました。


「こちらで設備を新設した際にカットしたコンクリートの断面が見られますよ」
「うわぁい♪コンクリート好き好き大好きです」

と、傍によって、はっとなりました。


「丸石だっ…」
「そうなんです。玉石入りのコンクリートなんです」
「そして緻密。高品質」

全然、ジャンカも発生していないし
ほんとにこの時代のダムのコンクリートって高品質なんですね。


美濃川合発電所と魚道を見下ろしたところです。
タイトなスペースでお仕事がんばってます。
ほんとに折り返しの左岸魚道と違って右岸魚道は一直線です。


左岸側に戻ります。
天端は長いんですが歩くスペースはそんなに広くはありませんので
横に並ばず縦一列で進むこと。


「発電所の下の一段川側に出ている部分の壁を見てください」
「はい」
「水位標と過去の水害でどこまで水位が上がったかがマーキングしてあります」

慌ててコンデジではなくデジイチを用意してズーム。


木曽川に押し寄せた過去の洪水。
マーキングされている一番上のものは
昭和36年6月27日…
天竜川で既往最大の被害を出したあの36災害の時の水位です。

でも木曽川の既往最大は36災害の前線性降雨ではありません。
丸山ダムが但し書き操作に至ったあの大災害は台風性降雨でした。
T8310(昭和58年台風10号)です。

「T8310が書かれてません…」
「“58”は今渡地点で10000t/s超えているんです」

こちらから見えるマーキングされている壁よりもT8310の水位は高かったのです。