一の井手ダム 見学 その2


まず案内してもらったのは堤体の下流中央に
ちらりとのぞいているこちらの設備。


底樋の位置にあるこのトンネル。
鉄管が通っています。
貯水池の取水塔の底からつながっているのです。

トンネルのポータルには立派な額が。
龍湫…りゅうしゅう?…ってどういう意味なんでしょう。
意味も気になりますがすっごくきれいな字であることに感動。


「ええと・・・男爵 安保清種・・書ですね。こちらのダムにゆかりの方なんでしょうか」
「空襲で海軍の資料がほとんど残っていないのですよ。残念ですが」
「米軍容赦なしですねぇ。残念」

帰宅してこのお名前を調べたら
大日本帝国海軍 海軍大将!
海軍大臣!
さすが海軍燃料廠の作ったダム!


一の井手ダムは現在は水道水源として周南市水道局が管理していますが
もともとは海軍燃料廠が作ったダムなのです。

戦後、水道用にと当時の徳山市に無償で敷地と設備が移管されました。
設備更新しながら大切に大切に使っているのだそうです。


堤体につけられた石段は地元の特産、御影石。
石の一つ一つがでっかいです。


階段中ほどで下を見下ろしたところです。
堤高は21.0mあります。


天端に到着です。ツツジが大きいです。
片田ダムよりずっと大きく育っています

ふわふわの天端でここだけ見たら
のどかな未舗装路のよう。
貯水池側にフェンスが立っています。


こちらが取水塔です。
堰堤の上流面の端っこはあそこまで伸びているんだな〜とわかります。


天端で右岸側を見たところです。
余盛などはありません。

そもそもフィルダムの中央に余盛をというのは
構造令が出てからのスタンダードなのかな?


取水塔への橋は華奢ですがおしゃれです。
鉄柵もきれいにカーブをつけてもらっているし。